世間にもようやく認知されてきたマイナンバーカードですが、2023年(令和5年)5月11日には、スマートフォンにマイナンバーカードの機能が搭載されたのをご存知でしょうか?
2022年9月1日時点で、約2人に1人は保持しているマイナンバーカード。
日付 | 交付枚数 | 交付枚数率 |
---|---|---|
【最新】 2023年7月30日 | 94,107,968枚 | 71.0% |
2022年12月11日 | 69,258,834枚 | 55.0% |
2021年11月1日 | 49,552,693枚 | 39.1% |
2020年12月1日 | 29,341,772枚 | 23.1% |
2020年1月20日 (コロナショック直前) | 19,101,271枚 | 15% |
- マイナンバーカードがスマートフォンに搭載されるって聞いたけど、どうなるの?
- マイナンバーカードのスマホ搭載のメリットやデメリットは?
こんなギモンにお答えします。
と疑問に思う方が多いのではないでしょうか。
この記事では「マイナンバーカードのスマホ搭載」について、予定されていることをかんたんに解説します。
マイナンバーカードをいちいち読み込ませる必要が無くなるのは良いですよね!!
5分くらいで、マイナンバーカードのスマホ搭載について理解できるので、ご一読いただけますと幸いです。
マイナンバーカードのスマホ搭載に対応した機種一覧を確認したい人は「マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載対応機種一覧」をご覧ください。
マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載でできること
マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載で検討されていることは
「マイナンバーカードをICカードリーダーで読み込ませなくても
スマートフォンだけで本人確認できるようにする」
ということです。
マイナンバーカードをスマートフォンで読み取って、マイナポータルアプリから電子証明書をスマートフォンにダウンロードする仕組みです。
マイナンバーカードをスマホに搭載させれば
- マイナポータルやぴったりサービスでマイナンバーカードが不要になる
- コンビニ交付サービスでマイナンバーカードが不要になる
- 医療機関を受診するときに健康保険証やマイナンバーカードが不要になる
- 運転免許証の携帯が不要になる
- 口座開設などでマイナンバーカードが不要になる
などの恩恵を受けられます。
では、マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載で、現在検討されている画面イメージを見ていきましょう!
スマホ搭載したマイナンバーカードの利用開始方法3ステップ
マイナンバーカードのスマホ搭載の「利用開始」するには、専用アプリをダウンロードして、マイナンバーカードを読み取り、「PINコード」を設定するだけ利用開始できるようになります。
具体的な手順は次の3ステップになる予定です。
- 「マイナポータル」をダウンロードします。
- 初回起動時に「新規利用手続き」に進むとマイナンバーカードの「署名用電子証明書(英数16桁)」を入力してマイナンバーカードを読み取ります。
- マイナンバーカード機能(利用者証明用電子証明書)をスマホでで使う際のパスワードとして、新たに「PINコード」を設定します。
※既に利用者証明用電子証明書で設定している数字4桁とは別のパスワードをPINコードとして設定する
詳細リンクマイナンバーカードのスマホ利用の搭載手順と注意点を総まとめ!
スマホ搭載したマイナンバーカードの利用方法
スマホに搭載したマイナンバーカード機能の「利用方法」を説明しますと次の3つです。
詳細リンクマイナンバーカードのスマホ利用の搭載手順と注意点を総まとめ!
マイナンバーカードのスマホ搭載のメリット5つ
マイナンバーカードのスマホ搭載で考えられるメリットは次の5つです。
メリット①:マイナンバーカードや健康保険証、運転免許証の携帯が不要になる
マイナンバーカードのスマホ搭載のメリット1つ目は、マイナンバーカードや健康保険証、運転免許証を持ち歩きが不要になります。
マイナンバーカードをスマホに搭載しておけば、わざわざ物理カードをお財布に入れておかなくてOKですし、紛失リスクも減ります。
参考リンクマイナンバーカードの健康保険証化のメリット7つとデメリット3つ
参考リンクマイナンバーカードと免許証が一体化!いつから?メリット・デメリットは?
メリット②:コツがいるマイナンバーカードの読み取りの手間が無くなる!
マイナンバーカードのスマホ搭載のメリット2つ目は、マイナンバーカードを読み取る手間が無くなります。
正直マイナンバーカードの読み取りってコツが必要ですよね。
(基本的にリーダーにくっつけておけば良いのですが、これを忘れがち)
マイナンバーカード機能のスマホ搭載で、わざわざマイナンバーカードを読み取らなくてよいのは楽です。
メリット③:マイナンバーカード搭載スマホで公的手続きができる(市区町村役場へ行かなくてOK)
マイナンバーカードのスマホ搭載のメリット3つ目は、児童手当申請や介護認定など、公的手続きがスマホで完結できます。
具体的にどういうことができるのかはマイナンバーカードのメリット【できること、今後の予定】をご覧ください。
メリット④:マイナンバーカード搭載スマホで民間サービス申し込み時の本人確認ができる(郵送不要でスマホ完結)
マイナンバーカードのスマホ搭載のメリット4つ目は、公的サービスだけでなく、民間サービスも利用できるようになる予定です。
一部銀行や証券会社では既にeKYC(電子的な本人認証)で実施できていますが、同じように銀行口座や証券口座の開設に必要な本人確認をオンラインでできるようになります。
eKYCについて知りたい方はオンライン完結の本人認証で口座開設!eKYCと銀行APIって何?をご覧ください。
メリット⑤:マイナンバーカード搭載スマホとbluetooth接続したPCで確定申告ができる(ICカードリーダーいらない)
マイナンバーカードのスマホ搭載のメリット5つ目は、ICカードリーダー不要&マイナンバーカード読み取り不要で、PCでもマイナンバーカード認証できるようになります。
スマホをICカードリーダーにしてマイナンバーカードを読み取る方法のように、
スマホをICカードリーダーにしなくても、
マイナンバーカード機能を有効にしたスマホとパソコンをbluetoothで接続して、
確定申告等の電子申請ができるようになると思われます。
例えば、現在は確定申告の2次元バーコード方式で、スマホでマイナンバーカードの読み取りが必要ですが、マイナンバーカードをスマホ搭載しておけば、マイナンバーカードの読み取りが不要になるでしょう。
いよいよICカードリーダーが不要になるかもしれませんね!
マイナンバーカードを持ち歩く必要が無くなるのは助かりますよね!
マイナンバーカードのスマホ搭載のデメリット3つ
マイナンバーカードのスマホ搭載で考えられるデメリットは次の3つです。
デメリット①:マイナンバーカードの物理カードを持っていることが前提
マイナンバーカードのスマホ搭載のデメリット1つ目は、事前にマイナンバーカードを持っていることが前提であることです。
マイナンバーカードをカードレスで所有できるわけではありません。
したがって、事前にマイナンバーカードの申し込み・受け取りが必要になります。
デメリット②:浸透するまでマイナンバーカードの携帯が必要
マイナンバーカードのスマホ搭載のデメリット2つ目は、オンライン資格確認(≒マイナンバーカードの健康保険証化)には対応していないので、スマホ搭載された直後は、マイナンバーカードは持ち歩かないといけないことです。
想定される具体例としては、保険証化したマイナンバーカードで医療機関を受診した場合です。
マイナンバーカードの保険証化では、マイナンバーカードを医療機関の窓口にある専用のリーダーに置いて、オンライン資格確認を行います。
今公表されている医療機関の窓口にある専用のマイナンバーカードリーダーでは
- カードの表面に記載されている内容を読み取って認証する
- しかし、スマートフォンの画面にマイナンバーカードの券面を表示しても、
画面が波打って上手く読み取れないことが予測される
という弱点があります。もちろんNFC(非接触通信)には対応していません。
とはいえ、医療機関の窓口にある専用のマイナンバーカードリーダーも後継機が開発されるでしょう。
事実、総務省の将来像でも、NFCでスマホ搭載したマイナンバーカードを読み取りできる機能も想定されています。
総務省「「マイナンバーカードの機能のスマートフォン搭載等に関する検討会」第2次とりまとめの公表」でも、マイナンバーカードのスマホ搭載で健康保険証としての利用が検討中である旨を記載しています。
デメリット③:iPhoneは2023年5月11日に対応されない
マイナンバーカードのスマホ搭載のデメリット3つ目は、iPhoneユーザーの場合、androidで始まる2023年5月11日に対応されないことです。
2022年12月21日現在マイナンバーカード機能iPhone搭載は2024年(令和6年)以降になる見込み
iOSのブラックボックス部分の機能公開が無いと利用できないようで、現在ベンダーと調整中のようです。
参考ニュース【速報】現行の健康保険証と運転免許証を原則廃止 2024年にマイナンバーカードと一体化へ 河野デジタル相が発表
マイナンバーカードのスマホ搭載で知っておくべきこと6つ
マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載で知っておくべきことをまとめると次の6つです。
①物理のマイナンバーカードがあること前提
マイナンバーカード機能をスマホに搭載させるには、物理のマイナンバーカードが必要です。
マイナンバーカードをスマホ搭載するにあたって「マイナンバーカードの署名用電子証明書」が必要になるためです。
もしマイナンバーカードを作っていない場合、マイナンバーカードのスマホ搭載はできません。
②電子証明書の有効期限は物理のマイナンバーカードと同じ
マイナンバーカードをスマホ搭載しても、物理のマイナンバーカードの有効期限と同じです。
あくまで「物理カード」が基本です。
「署名用電子証明書」や「利用者証明用電子証明書」の更新は、市区町村役場で、今後は郵便局でもできるようになる予定ですが、マイナポータルアプリでできるようになるかは不明です。
※上記の利用イメージに「更新」とありますが、あくまで
「物理カードの電子証明書を更新した後に、スマホの電子証明書を更新する」
という意味です。
③1人1台まで
当然と言えば当然ですが、マイナンバーカード機能を搭載できるスマホは1台だけです。
別のスマホでマイナンバーカード機能の利用手続きをしたら、1台目は失効する仕組みになっています。
スマホを売却するときは、新スマホでマイナンバーカード機能の利用手続きしてから売却したいですね。
④Androidが先行で2023年5月11日に予定。iPhoneは2024年以降。
マイナンバーカード機能のスマホ搭載は2023年5月11日にAndroid端末で予定されています。
iPhoneはApple社と協議中のようですが、日本国内でのiPhoneシェアは6割弱(減りましたね…)ありますので、遅かれ早かれ対応されるでしょう。
iPhoneは、少なくとも2024年ころになるようです。
⑤物理カード失効(紛失)時、スマホの電子証明書も失効
物理カードを紛失等で失効したら、マイナンバーカード機能と搭載したスマホの電子証明書も失効します。
もし物理カードとスマホを同時に無くしても、きちんと物理カードの失効手続きをすれば、スマホの電子証明書は自動的に失効となるので、手続きは不要です。
⑥スマホの機種変更時は、新しいスマホで新規利用手続きすれば旧スマホの証明書が自動で失効する
一番頻度が高いのは「スマホの機種変更」ですよね。
安心してください。
新しいスマホにマイナポータルアプリをインストールし、マイナンバーカード機能利用開始手続きをすれば、古いスマホの電子証明者は自動で失効されます。
機種変更して旧スマホが手元に無くても、新しいスマホでマイナンバーカード機能利用開始すれば万事OK!
マイナンバーカードのスマホ搭載に備えて、やっておくべきたった1つのこと
マイナンバーカードのスマホ搭載に備えて今やっておくべきたった1つのことは、お察しのとおり
「マイナンバーカードを作りましょう。作るときは電子証明書も付けましょう」。
もしマイナンバーカードを既にお持ちであれば「JPKI利用者ソフト」をダウンロードして電子証明書の内容を確認してみたり
JPKI利用者ソフト
地方公共団体情報システム機構無料posted withアプリーチ
「マイナポータルAP」をダウンロードして自分の所得や支払っている社会保険料を確認してみましょう。
マイナポータルAP
内閣府番号制度担当室無料posted withアプリーチ
今のうちに「電子証明書」に慣れておくことをおススメします。
将来、全ての公的手続き、民間手続きの本人確認にマイナンバーが利用される時代が来ます。
やってみると「なーんだ、こんなもんか!大したことないな!」ってなること請け合いです!
マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載 まとめ
マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載したらどうなるのか、イメージがつきましたでしょうか?
それではかんたんにまとめていきましょう!
マイナンバーカード機能スマートフォン搭載の「利用開始」
マイナンバーカード機能を搭載したスマートフォンの「機種変更・失効」
マイナンバーカード機能搭載スマートフォンの「電子証明書更新」
マイナンバーカード化スマホの「PINの初期化」
マイナンバーカードスマホ搭載の設定手順は「マイナンバーカードのスマホ利用の搭載手順と注意点を総まとめ!」で解説しています。
マイナンバーカードの今後の展開を知りたい方は知る人ぞ知る!マイナンバーカードのロードマップ26選!!もご覧ください。
マイナンバーカードに関する記事は「マイナンバー記事まとめ」にまとめていますので是非ご覧ください。
マイナンバーカードに関する記事一覧
以上、ご参考になれば幸いです。