2022年3月28日から、マイナポータルで公金受取口座の登録が可能になりました。
公金受取口座の登録のやり方は?
公金受取口座の登録のメリット・デメリットは?
こんなお悩みにお答えします。
本記事をご覧の方は
という方が多いのではないでしょうか。
本記事では、公金受取口座の登録について、かんたんに解説します。
ぬくぬくも住信SBIネット銀行で登録済みですよー
5分くらいで、公金受取口座の登録についてわかりますので、ご一読いただけますと幸いです。
「公金受取口座登録制度」とは?
「公金受取口座登録制度」とは、住民が、マイナポータル(デジタル庁)から、口座情報登録システムへ「公的給付支給等口座(公金受取口座)」を登録すると、
- 行政機関などに給付申請を行う際に、口座情報の記入や通帳の写しの提出が不要になる
- 逆に、行政機関等が住民へ給付を行う際に、口座情報登録システムから住民の公金受取口座情報を取得して給付できる
制度のことです。
今回、2022年3月28日より始まったマイナポータルでの公金受取口座登録は、「①公金受取口座登録」のフェーズの内容になります。
参考リンク公金受取口座に係る対応の概要
「公金受取口座登録制度」の活用スケジュール
公金受取口座の活用スケジュールは、
- 2022年10月~12月:施行運用期間
- 2023年1月から :本格運用
というスケジュールになっています。
公金受取口座の登録で、我々国民が恩恵を感じるのは、2023年1月以降ということになりますね。
参考リンク公金受取口座に係る対応の概要
マイナポータル「公金受取口座」で保存される情報
マイナポータル「公的給付金受け取り口座の登録」で保存される情報は次の6つで、「公的給付支給等口座登録簿」として記録されます。
- 金融機関情報
- 預貯金の種別
- 口座番号
- 口座名義人の氏名
- 口座名義人の個人番号
- その他デジタル庁令で定める事項
なお、「その他デジタル庁令で定める事項」は「デジタル庁法」で指定された次の9つです。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 電話番号
- 電子メールアドレス
- その他の連絡先に係る情報
- 申請・届出年月日
- 申請・届出の受付をした者
- 公的給付支給等口座登録簿に記録した年月日
参考リンクデジタル庁「公的給付支給等口座登録簿に記録される項目一覧(公金受取口座の登録情報一覧)」
参考リンクe-GOV「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律 第二章 第三条」
参考リンクe-GOV「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律施行規則 第三条および第五条」
「公金受取口座」を登録するメリット5つ
「公金受取口座」を登録するメリットは5つです。
メリット①:給付金や還付金の申請の手間が減る
公金受取口座を登録しておけば、公的給付や還付を受ける申請をするときに、口座番号の記入や、通帳のコピーを準備する必要が無くなります。
ただし、全ての申請手続きが実運用段階に無いでしょうから、恩恵を受けられるのはまだ先になるでしょう。
参考リンク対象の申請
メリット②:給付金や還付金を早く受けられる
公金受取口座を登録しておけば、事前に給付口座の確認などを終えている口座を登録するため、迅速に給付を受けられます。
メリット③:2022年6月30日開始のマイナポイント第二弾で7,500円分貰える
公金受取口座を登録すると、2022年6月30日に始まったマイナポイント第二弾で、7,500円分のマイナポイントを受け取れます。
登録期限は、2023年2月末まで。既に登録済みでも対象です。
参考リンクマイナポイント第2弾「保険証利用・公金受取口座登録」で15,000ポイントを取得する方法7ステップ
メリット④:公金受取口座の登録は義務じゃない
公金受取口座の登録は任意です。別に登録しなくても、今までどおり、給付や還付を申請できます。
今は制度ができたばかりなので、実際の運用でトラブルもあるでしょう。
不信感が強い方は、わざわざ無理して登録しなくても良いと思います。
しかし、いずれオンラインで手続きが完結できるようになるでしょう。
登録しておけば、出産や退職など、ライフイベントに応じて「登録しておいて良かった!ネットで全て完結した!」ということがあるかもしれませんね。(希望的観測)
Q1-4 公金受取口座の登録は義務ですか。
(引用)デジタル庁「よくある質問:公金受取口座登録制度について(総論)」より
A1-4
公金受取口座の登録は、義務ではありません。
メリット⑤:公金受取口座の預貯金額や取引履歴はバレないし、勝手に引き落とされたりしない
心配している方も多いでしょう。
公金受取口座で保存される情報に記載したとおり、預貯金額や取引履歴は保存していません。
また、税金や保険料が勝手に引き落とされることはありません。
Q1-15 登録した口座から、税金等が引き落とされることはありますか。
(引用)デジタル庁「よくある質問:公金受取口座登録制度について(総論)」より
A1-15
公金受取口座は、給付金等の受取のための口座として、登録していただくものです。そのため、公金受取口座の登録を行ったことによって、税金等が引き落とされるということはありません。
「公金受取口座」を登録するデメリット2つ
「公金受取口座」を登録するデメリットは2つです。
デメリット①:一人1口座のみの登録
公金受取口座は一人1口座しか登録できません。
したがって、給付金や還付金に応じて、別々の口座に振り込んでもらうなどの対応はできません。
デメリット②:公金受取口座を登録しても給付申請は別途実施が必要
公金受取口座を登録したからといって、各種給付や還付の申請の手続きは必要です。
勝手に給付や還付をしてくれるわけではありません。
マイナポータルで「公的給付金受け取り口座」の登録方法7ステップ
マイナポータルで「公的給付金受け取り口座」の登録する方法は、次の7ステップです。
概ね5分あれば終わります。
※なお、子供の分は、親が代理で入力します。
登録ステップ①:マイナポータルへアクセス
①マイナポータルへアクセス
まずは、マイナポータルへアクセスして、「公金受取口座の登録・変更」をクリック。
登録ステップ②:ログイン
2次元バーコードでログイン
本手順では、ICカードリーダーの代わりに、マイナンバーカード読み取り対応スマートフォンでログインするため、「2次元バーコードでログイン」をクリック。
登録ステップ③:マイナンバーカード読み取り(利用者証明用パスワード入力)
③マイナンバーカード読み取り(利用者証明用パスワード入力)
マイナンバーカード読み取り対応スマートフォンにインストールした、マイナポータルアプリから、表示された2次元バーコードを読み取ります。
スマートフォン側で、利用者証明用パスワードを入力し、マイナンバーカードを読み取って、マイナポータルへログインします。
参考リンクマイナンバーカードがスマホで読み取れない!原因と解決方法は?
登録ステップ④:マイナンバーカード読み取り(券面記載事項パスワード入力)
④マイナンバーカード読み取り(券面記載事項パスワード入力)
口座情報の確認画面では、現在登録されている公金受取口座情報が表示されます。(初回は未登録のため何も表示されません)
「2次元バーコードを読み取る」をクリックすると、2次元バーコードが表示されますので、スマートフォン側のマイナポータルアプリで読み取ります。
スマートフォン側で「券面事項入力補助用暗証番号」を入力して、マイナンバーカードを読み取ります。
参考リンクマイナンバーカードがスマホで読み取れない!原因と解決方法は?
登録ステップ⑤:本人情報および口座情報を入力
登録ステップ⑥:口座情報登録に同意
登録ステップ⑦:口座情報登録完了
以上で、公金受取口座の登録が完了です。
マイナポータルで「公的給付金受け取り口座」を変更する方法5ステップ
マイナポータルで「公的給付金受け取り口座」の登録する方法は、次の5ステップです。
概ね5分あれば終わります。
変更ステップ①:マイナポータルへアクセス
①マイナポータルへアクセス
まずは、マイナポータルへアクセスして、「公金受取口座の登録・変更」をクリック。
変更ステップ②:変更する本人情報を入力
変更ステップ③:変更する口座情報を入力
変更ステップ④:変更内容を確認
変更ステップ⑤:変更完了
公金受取口座対象となる給付金や還付金
公金受取口座対象となる給付金や還付金は税や保険料などが対象です。具体的には、デジタル庁令の施行規則に掲載されています。
- 健康保険法による保険給付の支給又は保険料の還付
- 船員保険法による保険給付の支給若しくは保険料の還付又は雇用保険法改正前の船員保険法による保険給付の支給
- 労働者災害補償保険法による保険給付の支給又は社会復帰促進等事業の実施
- 児童福祉法による障害児通所給付費、特例障害児通所給付費、高額障害児通所給付費、特例障害児相談支援給付費又は高額障害児入所給付費の支給
- 予防接種法による給付の支給
- 生活保護法による保護の実施
- 地方税法その他の地方税に関する法律及びこれらの法律に基づく条例による地方税の還付
- 私立学校教職員共済法による短期給付若しくは年金である給付の支給又は任意継続掛金の還付
- 厚生年金保険法による年金である保険給付又は一時金の支給
- 特別支援学校への就学奨励に関する法律による特別支援学校への就学のため必要な経費の支弁
- 国家公務員共済組合法による短期給付の支給、任意継続掛金の還付又は一部負担金等の返還
- 国家公務員共済組合法又は国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法による年金である給付の支給
- 国民健康保険法による保険給付の支給又は保険料の還付
- 国民年金法による年金である給付若しくは一時金の支給又は保険料その他徴収金の還付
- 児童扶養手当法による児童扶養手当の支給
- 国税通則法その他の国税に関する法律による国税の還付
- 地方公務員等共済組合法による短期給付の支給、任意継続掛金の還付又は一部負担金等の返還
- 地方公務員等共済組合法又は地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法による年金である給付の支給
- 母子及び父子並びに寡婦福祉法による資金の貸付け又は給付金の支給
- 特別児童扶養手当等の支給に関する法律による特別児童扶養手当、障害児福祉手当若しくは特別障害者手当又は国民年金法等の福祉手当の支給
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律による職業転換給付金の支給
- 地方公務員災害補償法による公務上の災害若しくは通勤による災害に対する補償又は福祉事業の実施
- 児童手当法による児童手当又は特例給付の支給
- 雇用保険法による失業等給付又は育児休業給付の支給
- 高齢者の医療の確保に関する法律による後期高齢者医療給付の支給又は保険料の還付
- 厚生年金保険の実施者たる政府が支給するものとされた年金である保険給付の支給
- 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律による支援給付の支給
- 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律による医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症手当、健康管理手当、保健手当、葬祭料又は介護手当の支給
- 厚生年金保険の実施者たる政府が支給するものとされた年金である給付の支給
- 年金である長期給付又は年金である給付の支給
- 介護保険法による保険給付の支給、地域支援事業の実施又は保険料の還付
- 被災者生活再建支援法による被災者生活再建支援金の支給
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律による療養費の支給
- 厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律により厚生年金保険の実施者たる政府が支給するものとされた年金である給付の支給
- 独立行政法人農業者年金基金法による農業者年金事業の給付の支給若しくは保険料の還付又は独立行政法人農業者年金基金が行うものとされた農業者年金基金法の一部を改正する法律による改正前の農業者年金基金法若しくは農業者年金基金法の一部を改正する法律による改正前の農業者年金基金法による給付の支給
- 独立行政法人日本学生支援機構法による学資の貸与及び支給
- 特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律による特別障害給付金の支給
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律による自立支援給付の支給
- 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律による保険給付又は給付の支給
- 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律による保険給付遅延特別加算金又は給付遅延特別加算金の支給
- 職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律による職業訓練受講給付金の支給
- 子ども・子育て支援法による子どものための教育・保育給付若しくは子育てのための施設等利用給付の支給又は地域子ども・子育て支援事業の実施
- 年金生活者支援給付金の支給に関する法律による年金生活者支援給付金の支給
- 特定公的給付の支給
- 公的給付の支給、加入者、事業主その他の国若しくは地方公共団体以外の者がその給付に要する費用及びその給付の事業に関する事務に要する費用の全部を負担することとされている年金に係る給付の支給、資金の貸付け又は地方税、保険料その他徴収金に係る還付金及び過誤納金の還付
参考リンクe-GOV「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律施行規則 第二条」
公金受取口座を登録できる金融機関一覧(抜粋)
公金受取口座を登録できる金融機関一覧を一部抜粋しておきます。
- 0001 みずほ銀行
- 0005 三菱UFJ銀行
- 0009 三井住友銀行
- 0010 りそな銀行
- 0017 埼玉りそな銀行
- 0033 PayPay銀行
- 0035 ソニー銀行
- 0036 楽天銀行
- 0038 住信SBIネット銀行
- 0040 イオン銀行
- 0042 ローソン銀行
- 0044 UI銀行
- 0397 新生銀行
- 9900 ゆうちょ銀行
概ねの金融機関で対応しており、直近新設されたUI銀行も対応されています。
参考リンクデジタル庁「公金受取口座登録が可能な金融機関」
公金受取口座の登録の恩恵を実感できるのは2022年6月30日開始のマイナポイント
公金受取口座を登録しても、直近で恩恵を実感できるのは2022年6月30日に開始したマイナポイント第二弾7,500円分受け取りでしょう。
長期的に見れば、突発的な給付や、医療費の給付、税金還付など、実感できるのは、本格運用が始まる2023年1月以降で随分先のこと。
マイナンバーカードでの恩恵について、今は「点」としての利点しかありませんが、いずれ「線」として繋がって、ライフイベントや日々の生活で実感できる未来は、まだまだ先のことでしょう。
マイナポイント第二弾「公金受取口座の登録」「マイナカード健康保険証利用」でポイント取得する方法は「マイナポイント第2弾で15,000ポイントを取得する方法7ステップ」をご覧ください。
知る人ぞ知る!マイナンバーカードのロードマップ26選!!でも書いたように、今後利用機会は増えていくので、抵抗が無ければ、今のうちに登録しておきましょう。
その他マイナンバーに関する記事は「クレジットカードやキャッシュレス、マイナンバー等のまとめ」にまとめていますので、是非ご覧ください。
以上、ご参考になれば幸いです。