2021年12月20日に、デジタル版「新型コロナウィルスワクチン接種証明書」では、接種記録・接触記録・検査記録を、1つのアプリで利用できるようになりました。

- ワクチン接種証明書アプリで何ができるの?
こんなギモンにお答えします。
5分くらいで、ワクチン接種証明書アプリでできること、利用方法について分かりますので、ご一読いただけますと幸いです。
- 「ワクチン接種証明書アプリ」でできること3つ
- デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」とは?
- デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」発行の仕組み
- デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」を利用するために必要なもの4つ
- デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」を利用できない人3パターン
- デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」の手数料
- ワクチン接種証明書アプリで証明書を登録する方法8ステップ
- ワクチン接種証明書アプリで3回目接種結果を反映した証明書を登録する方法3ステップ
- 接種証明書アプリのエラー集
- マイナンバーカードを持っていない人のワクチン接種証明書
- 2022年夏から、紙のワクチン接種証明書がコンビニで発行可能に!?
- デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」のメリット
- マイナンバーカードのスマホ搭載も近い!5人に2人が持ってるマイナンバーカードを作っておこう!
「ワクチン接種証明書アプリ」でできること3つ
例えば、接種証明書の電子交付を受けると、スマートフォン上に接種証明書を表示・提示したり、提示を受けた側がQRコード(2次元コード)を読み取って、接種証明書の真正性を確認したり、証明書を紙でなく、スマートフォンだけで完結できるようになります。
具体的なイメージを確認していきましょう。
できること①:接種証明書の発行手続き

ワクチン接種証明書アプリでは、「日本国内用」と「海外用」の接種証明書を発行できます。
わざわざマイナポータルから申請して紙を貰ったり、接種したときの紙を使ったりする必要はありません。
できること②:接種証明書の提示

ワクチン接種証明書アプリで発行したコロナワクチンの接種証明書をスマホ画面上に表示して、提示できます。
接種証明書を提示することで、ワクチン接種者のみ利用できる施設や、割引になる民間サービス利用に活用できます。
できること③:接種証明書の読み取り

ワクチン接種証明書アプリで発行したコロナワクチンの接種証明書のQRコード(二次元バーコード)をスマホ画面上に表示して、利用できます。
接種証明書のQRコードを読み込ませることで、ワクチン接種者のみ利用できる施設や、割引になる民間サービス利用に活用できます。
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」とは?

そもそも「新型コロナワクチン接種証明書」は、コロナワクチン接種を公的に証明するものです。
新型コロナワクチン接種証明書は、日本の予防接種法に基づいて各市町村で実施された新型コロナワクチン接種の事実を公的に証明するものです。
(引用)デジタル庁「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」より
証明書には
- 氏名
- 生年月日
- 国籍・地域(海外利用の場合)
- 旅券番号(海外利用の場合)
- 1回目・2回目の接種情報
- ワクチンの種類(ファイザー・モデルナなど)
- メーカー
- 製品名
- 製造番号(Lot番号)
- 接種年月日
- 接種国
- 証明書発行者
- 証明書ID
- 証明書発行年月日
- QRコード(二次元コード)
などの情報が記載されています。
ワクチン接種証明書アプリで発行できるデジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」では、紙の証明書と同等の情報を、電子署名などでセキュリティを担保しながらスマホで取り扱えるようにしたものです。
日本国内用の接種証明書アプリでは、利用者自身の選択により、アプリの画面上、氏名や生年月日、二次元コードを隠して提示することもできます。
(引用)デジタル庁「よくある質問:接種証明書の利用について」より
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」発行の仕組み

ワクチン接種証明書アプリでデジタル接種証明書を発行するには、次の2つが条件になります。
- ワクチン接種記録システム(VRS: Vaccination Record System)への接種記録の登録
- マイナンバーカードによる本人確認
各市区町村への手続きが不要になり、国が開発するスマートフォンのアプリケーションから、デジタル版の接種証明書を電子申請・電子交付できる仕組みになっています。
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」を利用するために必要なもの4つ

ワクチン接種証明書アプリで、デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」を利用するために必要なものは次の4つです。
- マイナンバーカード
- マイナンバーカードの券面入力補助用暗証番号(カード受取の際に設定した4桁の数字)
- パスポート(海外用を発行する方)
- マイナンバーカードを読み取りできるスマートフォン(NFCTypeB/iOS 13.7以上/Android 8.0以上)
マイナンバーカードの「券面入力補助用暗証番号」は、あまり使う機会が無いため、覚えていない人も多いでしょう。
今のうちに確認しておきましょう!
マイナンバーカードを読み取りできるスマートフォンは「マイナンバーカードを読み取りできるスマートフォン対応機種一覧」で確認しましょう!
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」を利用できない人3パターン
ワクチン接種証明書アプリで、デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」を利用できない人が4パターンあります。
マイナンバーカードを持っていないと、接種証明書アプリで接種証明書の申請に必要なので利用できません。
マイナンバーカードは、旧姓を〝日本[旧姓]太郎〟のように旧姓併記できますが、接種証明書アプリでは利用できませんでしたが、2022年1月21日の更新バージョン1.0.8で対応されました。
ただし、海外利用の場合、アプリ版接種証明書では別姓が表示されません。
海外用の証明書に旧姓等を併記したい場合、日本のパスポートでは機械読取領域に旧姓・別姓・別名の記載が無いため、アプリで発行される接種証明書のローマ字氏名には、旧姓・別姓・別名が併記されません。
デジタル庁「Q3-11 アプリで表示される氏名と異なる氏名で、接種証明書を発行できますか。」より
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」の手数料
アプリインストール料 | 無料 |
接種証明書発行手数料 | 無料 |
ワクチン接種証明書アプリで発行するデジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」にかかる手数料は全て無料です。
ワクチン接種証明書アプリで証明書を登録する方法8ステップ

ワクチン接種証明書アプリで、ワクチン接種証明書の電子交付を受ける方法8ステップをかんたんに解説します。
電子交付ステップ①:スマホで接種証明書アプリをダウンロード
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ1では、App Store/Google Playからダウンロードします。
予定通り、2021年12月20日に、App StoreおよびGoogle Playで公開されました!
電子交付ステップ②:ワクチン接種証明書アプリの画面に沿って進む
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ2では、ワクチン接種証明書アプリを起動して、アプリの画面に沿って承認を進めます。
電子交付ステップ③:国内用・海外用を選択
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ3では、国内用か海外用の接種証明書を選択します。
パスポートがあれば、国内用も海外用も同時に接種証明書を取得できます。
電子交付ステップ④:マイナンバーカードの券面事項入力補助用の暗証番号を入力
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ4では、ワクチン接種証明書アプリで、「券面事項入力補助用暗証番号(数字4桁)」を入力します。
電子交付ステップ⑤:マイナンバーカードの読み取り
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ5では、ワクチン接種証明書アプリで、マイナンバーカードを読み取ります。
カメラの許可が出る人は許可しましょう。
参考リンクマイナンバーカードがスマホで読み取れない!原因と解決方法は?
電子交付ステップ⑥:【海外渡航向け】パスポートを撮影
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ6では、海外渡航向けの場合、ワクチン接種証明書アプリでパスポートを撮影します。
パスポートを枠の中に収めると、勝手に読み取り完了してくれます。
電子交付ステップ⑦:自治体を選択して発行
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ7では、ワクチン接種を受けた自治体を選択して、接種証明書を発行します。
発行ボタンを押して、10秒~30秒くらいでデジタル版接種証明書が発行されます。
電子交付ステップ⑧:接種証明書アプリで証明書を確認
ワクチン接種証明書の電子交付ステップ8では、ワクチン接種証明書アプリで発行された「デジタル版接種証明書」の内容を確認します。
国内利用と海外利用で、少し証明書の内容が異なります。
国内利用向けのデジタル版接種証明書
国内利用の場合、SMART Health Cardsという二次元バーコードの仕様で表示されます。
また、パスポート情報もありません。
海外利用向けのデジタル版接種証明書
海外利用の場合、ICAP VDS-NCという二次元バーコードの仕様で表示されます。
国内利用の場合、SHC(SMART Health Cards)の仕様でも表示できるようになっています。
また、海外利用ということもあり、パスポート情報が付加され、文字情報もローマ字など英字表記になります。
ワクチン接種証明書アプリで3回目接種結果を反映した証明書を登録する方法3ステップ
ワクチン接種証明書アプリで、3回目接種の結果を反映させた証明書を登録する方法は、次の3ステップで可能です。
3回目接種結果反映ステップ①:再発行を選択
3回目接種結果反映ステップ②:初回発行時と同様に手続きを進める
ワクチン接種証明書アプリで証明書を登録する方法8ステップと同様に、手続きを進めます。
初回発行時と同様に、マイナンバーカードの読み取りや、パスポートの読み取りが必要になります。(面倒ですよね)
3回目接種結果反映ステップ③:3回目の接種証明書の追加完了
接種証明書アプリのエラー集
Twitter上で上がっている接種証明書アプリのエラーで、よくありそうな内容をピックアップしています。
「(60910)マイナンバーカードに別名併記があるとアプリからの接種証明書の発行はできません。」エラーが出て接種証明書を発行できない
ディジタル庁に問い合わせしますが、多分この問題が解決されない。 ちゃんとマイナンバーカードを持ち暗証番号を記憶していたのに#接種証明書アプリ pic.twitter.com/arLf29SFWK
— 西村 カリン (Karyn NISHIMURA) (@karyn_nishi) December 20, 2021
利用できない4パターンに該当(別姓併記は対応外)のため、ワクチン接種証明書アプリからデジタル版接種証明書は発行できません。
今後対応は検討されているようですので、引き続き、紙の接種証明書を利用するしかありません。
「(62010)マイナンバーカードを読み取れませんでした。」エラーが出て接種証明書を発行できない
今日出たばっかのデジタル庁の新型コロナワクチン接種証明書アプリ、僕のOPPO Reno5aではマイナンバーカードを一切読みとってくれない……。 pic.twitter.com/rCoOIjsSW8
— しんまめ (@takeshintan) December 20, 2021
一部スマホ(OPPO Reno 5A等)ではマイナンバーカード読み取りができない事象が起きているようです。
個人的には、アプリ公開して間もないので、セキュリティ的な脆弱性を恐れて、わざと制限しているのかもしれないと勘ぐってしまいますが、もしそうだとしたらむしろ懸命な判断だと思います。
「(81090)選択された市区町村では、まだアプリでの発行を受付開始していません。」エラーが出て接種証明書を発行できない
混んでるのか接種証明書アプリを登録しようと思ったらエラーが出て登録出来ない。
— DashimakiG (@DashimakiG) December 20, 2021
69900 予期せぬエラー
90010 現在アプリを利用できません。
81090 選択された市区町村では、まだアプリでの発行を受付開始していません。 pic.twitter.com/MoJEbciW2i
市区町村によっては、デジタル版接種証明書に対応していない市町村があります。
デジタル庁のQAページに、デジタル版接種証明書発行対象団体が掲載されていますので、引用します。
選択された市区町村が受付を開始するまで、今しばらくお待ちください。
(引用)デジタル庁「よくある質問:アプリでうまく発行できません」のQ5-7より
本アプリでの接種証明書の発行に対応している市区町村は以下のファイルにてご確認ください。
・北海道地方、東北地方(PDF)
・関東地方(PDF)
・中部地方(PDF)
・近畿地方(PDF)
・中国地方、四国地方(PDF)
・九州地方(PDF)
「(69900)予期せぬエラーが発生しました。」エラーが出て接種証明書を発行できない
新型コロナウイルスワクチン接種証明書アプリ
— 心に残る自然の姿 (@yossy_birdfan) December 20, 2021
69900予期せぬエラーが発生しました。
対処法:OKボタンを何度も連打する。たったこれだけ。するとあら不思議、次に進めます。次の画面も同じようにやってみてください。 pic.twitter.com/brI6a6tYwV
予期せぬエラーは、何度かOK→選択→OK→選択を繰り返していれば発行できた例が多数報告されています。
何度か挑戦してみましょう。
「(90010)現在アプリを利用できません。」エラーが出て接種証明書を発行できない
本日始まった接種証明書アプリで早速登録しようとしたらサーバーエラー
— はまのぶw/Sonet model3 (@nobublacklabel) December 20, 2021
混雑してるっぽい pic.twitter.com/384fcaCqW8
サーバーのアクセス過多で発生するエラーのようです。しばらく待ってから再度試してみましょう。
マイナンバーカードを持っていない人のワクチン接種証明書

マイナンバーカードを持っていない人は、引き続き、各市区町村へ申請し、審査を受けた上で接種証明書を「紙で」発行したものを利用することになります。
紙の接種証明書にも、QRコード(二次元コード)が追加される予定です。
接種証明書アプリで、紙の接種証明書に印刷されたQRコードを読み取れば、スマホ上に接種証明書を表示できるようになるようです。
2022年夏から、紙のワクチン接種証明書がコンビニで発行可能に!?

厚生労働省「ワクチン接種証明書 発行手続き 第5回自治体向け説明会 資料」によると、2022年夏ごろから、紙のワクチン接種証明書を、マイナンバーカードを使って、コンビニエンスストアのキオスク端末(住民票などを発行できる複合機)で、発行できるようになるようです。
参考リンク厚生労働省「新型コロナワクチン接種証明書発行手続 第5回自治体向け説明会 資料」
参考リンク日経クロステック「ワクチン接種証明書をコンビニでも交付、デジタル庁がシステム改修」
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」のメリット
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」のメリット2つを紹介します。
メリット①:スマホから交付申請できる
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」のメリット1つ目は、スマートフォンとマイナンバーカードがあれば、市区町村役場や出張所へ出向かなくても、接種証明書の電子交付申請できることです。
自宅や出先でサクッと申請できるのは良いですよね!
メリット②:紙の接種証明書の手持ちが不要になる
デジタル版「新型コロナワクチン接種証明書」のメリット2つ目は、紙の接種証明書をわざわざ持っていく必要が無くなります。
紙の接種証明書を持たなくても、スマホに入れたデジタル版接種証明書があれば、接種証明書が必要な施設などに出入りできたり、接種証明書限定の民間サービスを受けられたりします。
接種証明書の民間サービスの例は以下のとおりです。
分類 | 店舗 | 限定サービス |
---|---|---|
飲食店 | モンテローザ | 最初のドリンク1杯1円 |
飲食店 | ワタミ | ドリンク1杯無料 |
交通機関 | JAL | 特典付き宿泊プランを販売 国内空港対象店舗1,000円以上購入で、5%引き |
交通機関 | JR東日本 | 限定ツアー、ホテル共通利用券販売 |
ホテル | プリンスホテル・休暇村 | 優待プラン |
遊興施設 | カラオケ館 | 室料10%OFF |
マイナンバーカードのスマホ搭載も近い!5人に2人が持ってるマイナンバーカードを作っておこう!
「新型コロナワクチン接種証明書」は、意外に簡単に取得できるようになるのが分かったかと思います。
2021年11月1日時点で39%の国民がマイナンバーカードの交付を受けており、5人に2人がマイナンバーカードを持っている時代です。
接種証明書に限らず、マイナンバーカードは、住基カードのときと異なり、利用範囲は広がってきています。
2021年10月20日から、マイナンバーカードの健康保険証利用が開始され、2022年度にはマイナンバーカード機能のスマホ搭載も予定されています。
まだ、マイナンバーカードをお持ちでない方は発行してみてはいかがでしょうか?
マイナンバーカードの健康保険証利用について詳しく知りたい方は「マイナンバーカードの健康保険証化のメリット6つとデメリット2つ」をご覧ください。
マイナンバーカードのスマホ搭載について詳しく知りたい方は「マイナンバーカードのスマホ搭載は2022年度にAndroidから!」をご覧ください。
今後展開されるマイナンバーカードのサービスについて詳しく知りたい方は「知る人ぞ知る!マイナンバーカードのロードマップ26選!!」をご覧ください。
その他、マイナンバーに関わる記事は「マイナンバー等のまとめ」にまとめていますので、是非ご覧ください。

以上、ご参考になれば幸いです。