マイナンバーカードを使って、確定申告やぴったりサービスで電子申請したり、医療機関で健康保険証として利用したりするときに、暗証番号を求められます。
- マイナンバーカードの暗証番号4つあるけど、どれを使えばいいの?
- 実際にどういうケースで暗証番号を使うの?
こんなお悩みにお答えします。
本記事をご覧の方は
という方が多いのではないでしょうか。
本記事ではマイナンバーカードの「署名用電子証明書」「利用者証明書用電子証明書」「住民基本台帳用」「券面事項入力補助用」の暗証番号について解説していきます。
ぬくぬくは確定申告や相続登記に利用しましたよー
3分程度で、マイナンバーカードの証明書と暗証番号のキホンがわかりますので、ご一読ください。
マイナンバーカードの証明書とパスワード(暗証番号)とは?
マイナンバーカードは、証明書と暗証番号をわかっているだけで、確定申告などの電子申請や、医療機関での健康保険証利用の本人確認に利用できます。
マイナンバーカードの電子申請で使うのが次の4つの暗証番号です。
- 署名用電子証明書の暗証番号
- 利用者証明書用電子証明書の暗証番号
- 住民基本台帳用の暗証番号
- 券面事項入力補助用の暗証番号
マイナンバーカード作成時に、「マイナンバーカード暗証番号記載票」へ4つの暗証番号を記入したと思います。
ずいぶんと頭を悩ませた方も多いのではないでしょうか。
それぞれの証明書と暗証番号がどういうものなのかは次のとおりです。
マイナンバーカードの「署名用電子証明書」とは?
署名用電子証明書は、簡単に言うと
この書類は自分がサインしましたよ!と証明するもの
です。
例えば、市区町村役場で各種申請書を提出するときに、同意書欄などへ「署名」しますよね?
マイナンバーカードを読み込ませて、署名用電子証明書の暗証番号を入力すると、
申請書や添付したファイルに対して「電子的な署名」ができるのです。
署名をするためにはマイナンバーカード作成したときの
4つの暗証番号のうち「署名用電子証明書の暗証番号」を利用します。
ポイントをまとめると表のとおりで、
署名用電子証明書の暗証番号を使う判別キーワードを赤文字
にしています。
署名用電子証明書の暗証番号 | 6~16桁の英数字(大文字のみ) |
用途 | 申請書などの添付ファイルに「電子的な署名」を行う |
具体事例 | ・e-Taxの添付書類への署名 ・不動産登記(申請用総合ソフト)時の添付書類への署名 ・給付金申請の添付書類への署名 ・ぴったりサービスで児童手当申請時の添付書類への署名 など |
ロック | 1日5回間違えるとロックがかかる ※市区町村窓口で解除手続きが必要 |
署名するときに「署名」または「6~16桁の英数字(大文字のみ)」の説明文があった場合、「署名用電子証明書の暗証番号」を利用します。
マイナンバーカードの「利用者証明書用電子証明書」とは?
利用者証明書用電子証明書は、簡単に言うと
「利用者本人ですよ」と証明するもの
です。
どんなWebサービスでもログイン画面がありますよね?
例えば、楽天カードのログイン画面を見てみましょう。
「利用者証明書用電子証明書」はユーザーIDのようなものです。
もちろんユーザーIDだけではログインできません。
パスワードが必要になります。
ログイン者は利用者本人ですよ、と証明するためにはマイナンバーカード作成したときの
4つの暗証番号のなかで「利用者証明用電子証明書パスワード」を利用します。
ポイントをまとめると表のとおりで、
利用者証明用電子証明書の暗証番号を使う判別キーワードを赤文字
にしています。
利用者証明用電子証明書の暗証番号 | 4桁の数字 |
用途 | 各種サービスのログインや本人承認 |
具体事例 | ・口座やカード作成時の本人確認 ・マイナポータルログイン ・確定申告書等作成コーナー (マイナンバーカード方式)ログイン ・e-Taxへのログイン |
ロック | 1日3回間違えるとロックがかかる |
公的申請サービスへ「ログイン」するときや申請書を「送信」するときに
「利用者証明用電子証明書の暗証番号」を利用します。
マイナンバーカードの「券面事項入力補助用暗証番号」とは?
券面事項入力補助用暗証番号は、簡単に言うと
「マイナンバーカード内に記録されている個人番号・氏名・住所・生年月日・性別を自動転記するための暗証番号」
です。
公的申請書で、氏名・住所・生年月日・性別は必ず記入しますよね?
マイナンバーカードのICチップにも「氏名・住所・生年月日・性別」の
情報が記録されています。
マイナンバーカードのICチップに記録されている「氏名・住所・生年月日・性別」を
読み取って、電子申請の画面に自動的に転記させるのに利用するのが
「券面事項入力補助用暗証番号」
です。
電子申請の画面に転記するためにはマイナンバーカード作成したときの
4つの暗証番号のなかで「券面事項入力補助用の暗証番号」を利用します。
ポイントをまとめると表のとおりで、
券面事項入力補助用パスワードを使う判別キーワードを赤文字
にしています。
券面事項入力補助用の暗証番号 | 4桁の数字 |
用途 | マイナンバーカード内に記録されている ①マイナンバー ②氏名 ③住所 ④生年月日 ⑤性別 を自動転記する |
具体事例 | ぴったりサービスの申請書作成 |
申請書の情報を入力し始めたときに「券面事項入力補助」とでたら
「券面事項入力補助用の暗証暗号」を入力します。
マイナンバーカードの「住民基本台帳用暗証番号」とは?
「住民基本台帳用暗証番号」を、電子申請で使う機会はありません。
マイナンバーカードのICチップに入っている
「住所」や「氏名」など、住民基本台帳に関わる手続きで
利用するからです。
今後、マイナンバーカードで引っ越しワンストップサービスの
サービス範囲が拡大すれば利用する機会も増えると思います。
簡単にまとめた表です。
住民基本台帳用の暗証番号 | 4桁の数字 |
用途 | 住民基本台帳(住所や氏名など、住民記録) に関する手続きを行うときに |
具体事例 | ・転入、転出、転居手続き |
マイナンバーカードと電子証明書の有効期限
カード/証明書 | 有効期限 |
---|---|
マイナンバーカード | 【18歳以上】発行日から10回目の誕生日まで 【18歳未満】発行日から5回目の誕生日まで |
利用者証明用電子証明書 | 下記の一番早い日付 ①発行日から5回目の誕生日 ②マイナンバーカードの有効期限 |
署名用電子証明書 | 下記の一番早い日付 ①発行日から5回目の誕生日 ②マイナンバーカードの有効期限 ③利用者証明用電子証明書の有効期限 |
マイナンバーカードと電子証明書には有効期限があります。
しかも、「マイナンバーカード本体」と「電子証明書」は別々の有効期限になっています。
マイナンバーカードを利用した電子申請の例3つ
マイナンバーカードで電子申請しようとしても、
二の足を踏むのが「電子証明書」だと思います。
ここでは実際に次の3つの電子申請画面を見ていきましょう。
- 子育てや介護、特別定額給付金などの電子申請ができる「ぴったりサービス」
- 確定申告ができる「確定申告書等作成コーナー」
- 不動産登記ができる「申請用総合ソフト」
暗証番号利用例①:ぴったりサービスでの電子申請
特別定額給付金など、オンライン申請する場合は、概ね次の流れで電子申請することになります。
ぴったりサービスでは「券面事項入力補助用」と「署名用電子証明書」を利用しますので、その部分をピックアップしてご紹介いたします。
※申請の種類によって必要な証明書は異なります。
(1)申請者情報入力時に「券面事項入力補助用」暗証番号を利用します。
(2)申請を進めていくと添付書類ファイルの添付を行った後に、
「署名用電子証明書」暗証番号を入力したら、送信画面に変わります。
※「署名用電子証明書」暗証番号「英数字6~16ケタ」とありますね。
暗証番号利用例②:確定申告書等作成コーナーでの電子申請
お馴染みの方も多いかもしれません。
2020年申告から追加された「マイナンバーカード方式」での確定申告です。
確定申告書等作成コーナーでは「券面事項入力補助用」と「利用者証明用電子証明書」「署名用電子証明書」を利用しますので、その部分をピックアップしてご紹介いたします。
(1)e-Taxの利用者登録を行うときに「券面事項入力補助用」暗証番号を利用します。
※「券面事項入力補助用」とありますね。
(2)確定申告書等作成コーナーのマイナンバーカード方式で申請を進めていくと、
「利用者証明用電子証明書」暗証番号を利用します。
(3)確定申告書等作成コーナーで申告書作成が終わったら、
最後に「電子署名」を行います。
暗証番号利用例③:申請用総合ソフトでの電子申請
不動産登記で利用する申請用総合ソフトでは「署名用電子証明書」を利用します。
添付書類に「電子署名されてる!」というのが一番わかりやすいのでその部分をピックアップしてご紹介いたします。
(1)「電子署名を付与」を選択
(2)「署名用電子証明書暗証番号」を入力
こうやってサービスごとに「電子証明書」だけしかなくて
「利用者証明用電子証明書」なのか「署名用電子証明書」なのかわからない場合があります。
パスワードも「アクセスパスワード」とか言われても
「いやいや、そんなパスワード設定した覚え無いよ」
ってなります。
目的は「電子署名」なので「署名用電子証明書暗証番号」を入力します。
(3)申請書に[署]とアイコンが付くので「署名が完了してる」とわかりやすいですよね。
大体こんな感じです。
目的と証明書がわかっていれば、どの暗証番号を入力すれば良いかも理解できると思います。
マイナンバーカードの電子証明書と暗証番号 まとめ
キャッシュレス決済が流行ったので、マイナンバーカードをスマホで読み取るっていう行為は抵抗なくイメージも付きやすいと思います。
問題は「いっぱいある証明書やらパスワード」です。
下の表を見てもらえれば、何を入力すれば良いのかわかると思います。
証明書 | 桁数 | 判別キーワード | 電子申請での目的・用途 |
---|---|---|---|
署名用電子証明書 | 英数6~16桁 | 「署名」 「16桁」 | 請書などの添付ファイルに 「電子的な署名」を行う |
利用者証明用電子証明書 | 数字4桁 | 「利用者証明」 「ログイン」 「本人認証」 | 各種サービスのログインや 本人承認 |
券面事項入力補助用 | 数字4桁 | 「券面」 「入力補助」 | マイナンバーカード内に記録されている ①マイナンバー ②氏名 ③住所 ④生年月日 ⑤性別 を自動転記する |
住民基本台帳用 | 数字4桁 | × | 基本的に利用しない。 住民基本台帳 (住所や氏名など、住民記録) に関する手続きを行うときに必要。 |
マイナンバーカードは既に色々な公的サービスで利用できます。
また、引っ越しワンストップや、相続・死亡ワンストップサービスなどの
公的なオンライン申請ではマイナンバーカードでかんたんに申請できるように
なる予定です。
マイナンバーカードの今後の展開を知りたい方は知る人ぞ知る!マイナンバーカードのロードマップ26選!!もご覧ください。
マイナンバーカードに関する記事を、以下のとおりまとめていますので、是非ご覧ください。
マイナンバーカードに関する記事まとめ
以上、ご参考になれば幸いです。