三井住友カード株式会社と株式会社SBI証券が、2020年7月28日(火)に、個人向け資産運用サービスで、業務提携に関する基本合意書を締結しました。
三井住友カードを有し、2020年3月期決算でついに業界トップに鎮座していた三菱UFJフィナンシャル・グループの純利益を追い抜いた「SMBC:三井住友フィナンシャルグループ」と、ネット証券業界トップに鎮座するSBI証券有する「SBIグループ」は、2020年4月28日(火)に戦略的資本・業務提携に関する基本合意を発表しており、その流れをくむものです。
2020年7月30日には基本合意内の「スマホ証券及び金融サービス仲介業における提携」についてSBI証券・SBIネオモバイル証券と三井住友銀行との提携内容が公開されました。

- 三井住友カードとSBI証券が組むと何が良いの?
- 三井住友カード+SBI証券はどう活用すればいい?
- 既に楽天カード+楽天証券で上限5万円の投資信託を買付しているけど、もう少し増やしたい
こんなお悩みにお答えします。
本記事をご覧の方は
という方が多いのではないでしょうか。
この記事では三井住友カードとSBI証券が織りなす「三井住友SBI経済圏」について解説します。

ぬくぬくはこの「三井住友SBI経済圏」の優位性を見越して、つみたてNISAから一般NISAに変更しました。
7分くらいで、三井住友カードとSBI証券が今後予定している「三井住友SBI経済圏構想」の恩恵で資産形成の一助となりますので、ご一読いただけますと幸いです。
2021年2月から始まる三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」の展開内容

今回「SMBCグループ」と「SBIグループ」から発表になった内容で
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」の観点から
注目すべき2点があります。
- 三井住友カードでSBI証券の投資信託を購入できる
- 三井住友カードで投資信託のVポイント還元率は0.5%

三井住友カードと SBI 証券は、2021 年 2 月以降、順次サービスを展開していくとのこと。
それでは、今後予定されている
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」
の展開内容を見ていきましょう!
①三井住友カードでSBI証券の投資信託を購入できる
2021.2月以降、三井住友カードで、SBI証券の「投資信託」を購入できるようになります!
- 既にSBI証券で総合口座を開設している人
- 三井住友カードからSBI証券の総合口座を新規開設する人
既にSBI証券で総合口座を持っている人も対象で一安心しました。
三井住友カードから投資信託を購入できるとなると、
気になるのが「ポイント」サービスです。
楽天証券では既に楽天証券で投資信託を楽天カードから購入できますので、
その差が気になるところですよね。
②三井住友カードで投資信託購入のVポイント還元率は0.5%
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」で
投資信託買付時のポイント還元は次のとおりです。
では、三井住友カードの0.5%還元で貰える「Vポイント」を活用する方法はあるのでしょうか?
三井住友カードのVポイントは「カード利用額引落」か「Tポイントに交換」できる
三井住友カード利用で貰えるVポイントは次の3つの方法で活用できます。
①【2021.3月から】Vポイントは1ポイント1円で、三井住友カード利用額引き落としに使える!

2021.3月から、Vポイント(1Vポイント=1円)を
三井住友カードの利用額引き落としで
キャッシュバック(充当)できるようになります。
三井住友カード+SBI証券で投資信託を購入した分も含まれますので、
楽天カードの「ポイントで支払いサービス」と同じことができるようになります。
②【2021.3月から】5万円以上利用で50ポイント(0.1%)の追加ポイントが貰える!

2021.2月支払い分から、三井住友カードを5万円以上利用すると50ポイント(0.1%)の追加ポイントが貰えるようになります!
三井住友カード+SBI証券で5万円分の投資信託を購入すれば0.6%のリターンが確定します。
Vポイント内容 | 貰えるVポイント |
---|---|
三井住友カードで投資信託買付分 | 250ポイント |
三井住友カードポイント優遇 | 50ポイント |
投資信託5万円買付で得られるポイント合計 | 300ポイント(0.6%) |
楽天カード+楽天証券の1%リターン確定と合わせれば、
合計「1.6%のリターンが確定できる」
ことになります。
信託報酬分の元は取れるのではないでしょうか?
③Vポイントは「Tポイントに交換」できる

三井住友カードの「Vポイント」は「Tポイント」に交換できます。
交換率は次のとおりです。
交換率 | 交換可能単位 |
---|---|
Vポイント1ポイント ⇒ Tポイント0.8ポイント | 500ポイントから |
Vポイント500ポイント貯まると、Tポイント400ポイントに交換できます。
SBI証券では、Tポイントで投資信託を購入でき、
SBIネオモバイル証券では、Tポイントで国内株式を購入できますので、
「Tポイントで再投資」できます。
三井住友カードのVポイントや交換先については三井住友カードの「20%還元」「キャッシュレス」キャンペーンを攻略!で紹介していますので、そちらでご確認ください。
ただし、気を付けなければならない部分があります!
投資信託保有残高に応じたポイントサービスで「投信マイレージサービス」と「Vポイント付与」を併用できない!

「三井住友カードから投資信託を購入すると0.5%のVポイントが還元される」
とは別に
三井住友カードからSBI証券の総合口座を開設した人は
「投資信託保有残高に応じてVポイントを付与」してもらえます。
※既にSBI証券で総合口座を開設している人は対象外です。
④ 投資信託保有残高に応じて V ポイントを付与※2
(出典)株式会社SBI証券と三井住友カード株式会社による「新たな資産運用サービス」の提供に関するお知らせ より
※2 投資信託保有残高に応じて T ポイントが貯まる「投信マイレージサービス」との併用はできません。
一方、既にSBI証券には投資信託保有残高に応じてTポイントを付与する「投信マイレージ」サービスがあります。
投資信託保有残高に応じたポイント付与サービスは、
- SBI証券の「投信マイレージ」
- 三井住友カードからSBI証券を口座を開設
したときの「Vポイント付与」はどちらが良いのでしょうか?
SBI証券の「投信マイレージ」と三井住友カード経由SBI証券口座開設時の「Vポイント付与」の比較
・SBI証券の「投信マイレージ」
と
・三井住友カード経由SBI証券口座開設時の「Vポイント付与」
はどちらが良いのでしょうか?
比較した結果が次のグラフです。
比較条件は次のとおりです。
- 比較開始:2021年2月(三井住友SBI経済圏の開始予定月)
- 毎月33,333円を積み立て(つみたてNISAを想定)
- 三井住友カードで投資信託を購入
- 購入商品はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の投信マイレージは0.03%
- 購入口数=購入金額=時価額
上記で「投信マイレージ」と「Vポイント付与」を比較してみました。
「投信マイレージ」と「Vポイント付与」の交差点は「2047年」です。
どちらのサービスもいつまで続くかわかりませんが、投資信託での運用を長く続ければ続けるほど「投信マイレージ」に優位性があります。
どちらにするかの基準は次のとおりです。
- 日頃の買い物なども三井住友カードで決済してVポイントへ集約し、500ポイント貯まったらTポイントへ交換する手間を惜しまない人
- 既にSBI証券の総合口座を開設している人
- バイ&ホールドなどで、長期保有が投資スタイルの人
- いちいちVポイントからTポイントへ交換するのが面倒な人
しかし、高々「4万円」程度の差です。
どちらかで悩むぐらいなら「投資信託の購入商品」で悩みましょう!
今後予定されている三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」の展開内容
他にも三井住友SBI経済圏では次の5つのサービスを展開予定です。
- 三井住友銀行⇔SBI証券間の自動入出金(スイープ)機能
- 三井住友カードの「Vpassアプリ」でSBI証券とのアグリケーションサービス
- 三井住友銀行⇔SBIネオモバイル証券間で即時入手金対応が可能に!?
- 三井住友銀行の窓口でSBI証券・SBIネオモバイル証券の相続手続きができるようになる!?
- 三井住友カード+住信SBIネット銀行の「NEOBANK®」サービスも開始予定
①三井住友銀行⇔SBI証券間の自動入出金(スイープ)機能
スイープ機能は、銀行口座の預金を、証券会社の買付余力としたり、証券口座にある証券売却したお金を銀行の預金としたりできる、自動で入出金する機能のことです。
SBI証券と三井住友銀行間の入出金機能の強化等も検討していきます。
(出典)「SBI グループと SMBC グループの資本・業務提携契約締結に関するお知らせ」より
SBI証券と住信SBIネット銀行のハイブリッド預金のように、SBI証券と三井住友銀行の口座を扱えるようになる、ということですね。
②三井住友カードの「Vpassアプリ」でSBI証券とのアグリケーションサービス
三井住友カードの「Vpassアプリ」でSBI証券とのアグリケーションサービスが予定されています。
アグリケーションサービスは、それぞれの口座情報を連携して、運用額や預金などを、それぞれのサービスで表示などができるサービスのことです。
② 三井住友カードアプリ上での SBI 証券総合口座情報の表示のサービスをご利用いただけるようになります。
(出典)株式会社SBI証券と三井住友カード株式会社による「新たな資産運用サービス」の提供に関するお知らせ より
上記のとおり、三井住友カードアプリ(Vpass)で、SBI証券の口座情報(運用額など)も見れるようになるようです。
③三井住友銀行⇔SBIネオモバイル証券間で即時入手金対応が可能に!?
三井住友銀行は、SBI証券との連携だけでなく、SBIネオモバイル証券との即時入出金が可能な仕組みを構築するようです。
③ シームレスな口座連携等、利便性向上に向けた取組み
(出典)「SBI グループと SMBC グループの資本・業務提携契約締結に関するお知らせ」より
SBIネオモバイル証券と三井住友銀行間の資金移動について、
相互に即時入出金が可能な仕組みを構築し、口座利用時の利便性を高めていきます。
さらに、両社の口座開設をスムーズに行うための情報連携や、
両社のアプリ内での残高照会・自動振替をはじめとするシームレスな口座連携等、
両社サービスをより簡単・便利に利用できる環境の整備に向けて検討を進めていきます。
④三井住友銀行の窓口でSBI証券・SBIネオモバイル証券の相続手続きができるようになる!?
今は運用することと、出口戦略までを考えている方も多いと思います。
しかし、いずれ運用している資産を次の世代へ引き継ぐ必要が出てきます。
三井住友銀行でSBI証券の口座の相続手続きができるようになりそうです。
(3) SBI 証券と三井住友銀行の業務提携内容
(出典)「SBI グループと SMBC グループの資本・業務提携契約締結に関するお知らせ」より
SBI 証券と三井住友銀行は、相続ビジネスにおいて連携し、お客さまの次世代への円滑な資産承継をサポートします。
具体的には、SBI 証券のお客さまに三井住友銀行の相続関連サービスを紹介し、三井住友銀行の店頭等で相続に関する相談が可能な体制を整備します。
また、SBI 証券と三井住友銀行間の入出金機能の強化等も検討していきます
⑤三井住友カード+住信SBIネット銀行の「NEOBANK®」サービスも開始予定
「NEOBANK®」は、パートナー企業のサービスを利用する際に、それに付随するBankingサービスを住信SBIネット銀行が、金融システムの基盤を提供することで、ファイナンシャルサービスを利用する仕組みを、パートナー企業と協同で構築するもののこと。
新たなキャッシュレス決済エクスペリエンスの提供を目的としているようです。
わたしたち消費者が直接恩恵を受けるようなサービスではありませんが、各種ファイナンシャルサービスを利用する際に、住信SBIネット銀行を介してサービスを受けられるものです。
具体的な例としては
- JAL Global WALLET
- へーベルハウスのご購入者に好金利の住宅ローン
- ゼクシィなびのご利用者に先々の資金需要に対応する住宅ローン
などがあり、JALマイレージバンクでマイルが貯められたり、低金利で住宅ローンを受けることができます。
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」と「楽天経済圏」の比較
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」が
「楽天経済圏」に追いつくのは現状では厳しいです。
ただ、SBIホールディングスは「地銀集約」目覚ましい勢いで事業拡張していますので、その全てがつながったとき、または、一時期持ち上がった楽天の買収が復活したときに、国内において生活インフラの基盤になる可能性もあると私は見ています。
そんな楽天経済圏との比較表を見てみましょう。
比較項目 | 三井住友SBI経済圏 | 楽天経済圏 |
---|---|---|
通販等EC | 無し | 楽天市場、他多数 |
クレジットカード決済 | 三井住友カード | 楽天カード |
コンタクトレス決済 (タッチ決済) | Visaタッチ決済 Mastercardコンタクトレス GooglePay(QUICPay+) GooglePay(iD) | Visaタッチ決済 Mastercardコンタクトレス GooglePay(QUICPay+) |
ポイント | Vポイント(→Tポイント) | 楽天ポイント |
ポイント還元率 | 0.5% | 1% |
証券会社 | SBI証券 SBIネオモバイル証券 SMBC日興証券? | 楽天証券 |
投資信託クレカ購入 | 2021年2月以降 | 50,000円まで可能 (つみたてNISAも可能) |
ポイント投資 | Tポイントで ・投資信託(SBI証券) ・日本株(SBIネオモバ) | 楽天ポイント(通常)で ・投資信託 ・日本株 |
投資信託保有残高 ポイント付与 | ・投信マイレージ ・Vポイント(2021年2月以降) | 投資信託資産形成ポイント 還元サービス |
シナジー銀行 | 三井住友銀行 住信SBIネット銀行 | 楽天銀行 |
携帯インフラ | 無し | 楽天モバイル |
楽天経済圏の代わりになれるかもしれないものは見えていますが、
問題は「通販などのEC」と「5G/6Gを見越したインフラ」ですね。
楽天買収が再燃するか、Amazon・Yahoo!級と連携したら一強もあり得ます。
そういった意味では、今後も目が離せませんね!
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」に備えて、今できること
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」に備えて、今できることは次の3点です。
①三井住友カードを作成する
私は既に作成してしまっていますが、8,000円キャッシュバックと、オンライン申込で初年度年会費無料キャンペーンをやっていますので、下のリンクから作成できます。
②SBI証券とSBIネオモバイル証券を開設する
失敗しない!ネット証券会社の選び方【実績・外国株・シナジー・出口戦略】でも書きましたが、540万口座の実績は伊達ではありません。
誰にでもおススメできる証券会社ですので、「三井住友カード経由で開設したい方以外」であれば、まだ開設していない方は下のリンクから今すぐ開設!
100円単位の少額で日本株を購入したい人、余ったTポイントを投資に回したい人は、100円から日本株が購入でき、Tポイント投資ができるSBIネオモバイル証券をおススメします。
③住信SBIネット銀行で口座を開設する
ネット銀行を徹底比較!オススメは住信SBIネット銀行と楽天銀行だ!の記事でも書きましたが、投資だけでなく、手数料無料で給与口座から別の口座へお金を移動させる機能を持っている稀有な銀行で、かつ400万口座の実績を持つ、私のメインバンクです。

正直私は、この住信SBIネット銀行無しでは生きていけません。
SBI証券と併せて開設しても損の無い銀行です。
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」は2021年2月から! まとめ
三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」の始まりは2021年2月頃です。
2020年7月29日現在、判明しているのは次のとおり。
- 三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」は2021年2月から!
- 三井住友カードでSBI証券の投資信託を購入できる
- 三井住友カードで投資信託のVポイント還元率は0.5%
- 三井住友カードのVポイント「カード利用額引き落とし」「Tポイントに交換」できる
- 投資信託保有残高に応じたポイントサービスは「投信マイレージサービス」と「Vポイント付与」を併用できない!
- アグリケーションサービスも予定されている
- 三井住友カード+SBI証券の「三井住友SBI経済圏」に備えて、「三井住友カード」と「SBI証券の総合口座」と「住信SBIネット銀行の口座」を作成しておこう!
以上です。
あなたの「自動金融システム構築」のご参考になれば幸いです。
コメント