準確定申告を終えてしばらくしたら
- 相続税の申告
が必要になる場合があります。
ここでは
場合に、どのように判断すれば良いのかをお伝えしていきます。
【死亡後の対応】10か月以内に行う相続税の申告が必要か否か
ご家族が亡くなって、10か月以内に確認しなければならないのが相続税の申告です。
1.相続税の申告期限
相続税の申告は
「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内」
に行います。
※例)11月6日に亡くなった場合、翌年の9月6日が申告期限
2020.4/8に国税庁から「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」の更新」として情報発信されました。
問5.《相続税の申告において相続人の一人が感染した場合の取扱い》
相続税の申告期限が1週間後に到来しますが、相続人の一人が新型コロナウイルス感染症に感染した場合、申告はどうすればいいですか?
〇 新型コロナウイルス感染症に感染したことなどにより、相続税の申告期限までに申告できない場合については、個別の申請により、申告期限等が延長される場合がありますので、状況が落ち着いた後、所轄の税務署へご相談ください。
〇 なお、個別の申請により申告期限等が延長されるのは申請を行った方のみとなり、他の相続人等の申告期限等は延長されませんのでご注意ください。
(出典:国税庁から「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」の更新」より)
2.相続税の基礎控除額
このページへたどり着いた人は穴が開くほど見た一覧表です。
法定相続人数 | 控除額 | 計算方法 |
---|---|---|
1人 | 3,600万円 | 基礎控除額3,000万円+想定相続人1人×600万円 |
2人 | 4,200万円 | 基礎控除額3,000万円+想定相続人2人×600万円 |
3人 | 4,800万円 | 基礎控除額3,000万円+想定相続人3人×600万円 |
4人 | 5,400万円 | 基礎控除額3,000万円+想定相続人4人×600万円 |
5人 | 6,000万円 | 基礎控除額3,000万円+想定相続人5人×600万円 |
6人 | 6,600万円 | 基礎控除額3,000万円+想定相続人6人×600万円 |
なお、「法定相続人」は、「遺言書で指定されていた相続人」とは別です。
相続税の計算では「法定相続人」が利用されます。
どう転んでも明らかにこの控除額を下回る資産しかない場合、
相続税の申告は不要です。
3.相続税を申告しないとどうなるのか
準確定申告と同様、通常納付すべき相続税に加えて、
- 無申告加算税
- 過少申告加算税
- 不納付加算税
- 重加算税
の加算税に加え
- 延滞税
がかかります。
詳しくは 【死亡後の対応】4か月以内に行う手続き(準確定申告のみ!) に書いているとおりです。
4.相続税の申告が必要かどうか判断する方法
まずは 【相続】相続税の申告が必要かを確認する方法は? にあるとおり確認してください。
国税庁のホームページにある「相続税の申告要否判定コーナー」で簡単に確認できます。
大半の人は、これで「申告不要」となるのではないでしょうか。
5.相続税の申告が必要な場合、特例で0円になるかを確認
もし相続税の申告および納税が必要な場合、
「相続税の申告で特例を適用すると0円になるのか?」
を確認します。
相続税の特例で、利用頻度が高く、e-Taxでも申告できる特例は次のとおりです。
特例 | 特例内容 | 条件 | 国税庁 参照ページ |
---|---|---|---|
配偶者の 税額の軽減 | 配偶者はどちらか多いほうを 控除できる (1) 1億6千万円 (2) 配偶者の法定相続分相当額 | 相続税の申告期限までに 分割されていない財産は 税額軽減の対象にならない | No.4158 配偶者の税額の軽減 |
未成年者の 税額控除 | 相続人が未成年者の場合、 未成年者が満20歳までの 年数1年につき10万円で 計算した額を控除できる。 (年齢は満計算。 15歳9か月の場合、 「20歳-満15歳=5年」 となり、 5年×10万円=50万円が相続税控除額。) | 財産を取得したときに ・日本国内に住所がある人 ・20歳未満である人 ・法定相続人である人 | No.4164 未成年者の税額控除 |
小規模宅地等 の特例 | 330㎡以下の宅地は80%減額 (2割負担で済む) | 相続時精算課税制度が 適用された土地は 本特例適用できない | No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例) |
特例を適用して相続税が0円になる場合は、税務署への申請を行って、相続税を0円にしましょう。
6.適用できる特例がない、適用しても相続税の納付が必要な場合
加算税や延滞税を無駄に支払うことの無いように 相続税の申告で書き方や添付書類に悩むならe-Taxで申告すれば良い!【e-Tax相続税申告手順書】 を参考に相続税の申告および納税を行いましょう。
【死亡後の対応】10か月以内に行う手続き まとめ
ご家族が亡くなって10か月以内に行う手続きは
- 相続税の申告・納税
です。
まずは 【相続】相続税の申告が必要かを確認する方法は? で相続税の申告・納税が必要かどうかを確認してください。
もし相続税の申告・納税が必要な場合、相続税の申告で書き方や添付書類に悩むならe-Taxで申告すれば良い!【e-Tax相続税申告手順書】 を参考に相続税の申告および納税を行います。
まだ準確定申告がお済みでない場合は 【死亡後の対応】4か月以内に行う手続き(準確定申告のみ!) をご覧ください。
手早く手続きを終えて、故人との思い出をふり返れる時間が増えることを祈って。。。
ご家族が亡くなったときの手続きや流れは身内が死亡したときに家族が行う手続きや流れの12ステップにまとめています。
準確定申告や相続税については次の記事がおススメです!