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死亡後3か月以内に行う「相続放棄」「限定承認」の手続きと必要書類

【葬儀】
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四十九日法要と納骨を終えると、ようやく一息つける頃です。

しかし、死亡後3か月以内に相続方法の選択が必要です。

相続方法には3種類あります。

  1. 単純承認
  2. 相続放棄
  3. 限定承認

特に何もしなければ単純承認となり、通常の相続手続き「単純承認」に進んでいきます。

しかし、多額の負債があり「相続放棄」または「限定承認」を選択する場合、いずれも3か月以内に手続きする必要があります

  • 死亡後3か月以内の手続きって何がある?
  • 相続方法はどのように選択したらいい?

こんなお悩みにお答えします。

本記事をご覧の方は

  • 死亡後3か月以内に決める相続方法を知りたい
  • 何もしないとどうなるの?

という方が多いのではないでしょうか。

本記事では、死亡後3か月以内に選択する相続方法について解説します。

ぬくぬく
ぬくぬく

ぬくぬくは資産が上回ることがわかっていたので「単純承認」を選択しましたよー

本記事でわかること
  • 相続には「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の違い
  • 「単純承認」の手続き
  • 「相続放棄」による相続手続き方法と必要書類
  • 「限定承認」による相続手続き方法と必要書類
この記事を書いた人
ぬくぬく

家族の終活、介護、相続を1世代早く経験した30代サラリーマン。

【終活・介護・相続】
 ここ5年ほど、祖父の「終活」「介護」「相続」に取り組んできました。
 艱難辛苦した経験を書いています。

【投資・資産運用】
 2019年6月の老後2000万問題から、投資・資産運用を開始。
 家計の見直しで1年間で400万円貯めました!
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5分くらいで、死亡後3か月以内に行う手続きが分かりますので、ご一読いただけますと幸いです。

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相続には「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の3種類がある

相続方法3種類
  • 単純承認
  • 相続放棄
  • 限定承認

死亡後3か月以内に選択する相続方法には次の3種類あります。

相続方法①:単純承認とは?

相続方法1つ目の「単純承認」は、被相続人のすべての資産負債を相続することです。

特に何もしなければ「単純承認」を選択したことになります。

最も一般的な相続方法です。

相続方法②:相続放棄とは?

相続方法2つ目の「相続放棄」は、被相続人のすべての資産負債を相続しないことです。

相続人が個人で手続きできます。(他の相続人の意向を問わない)

ただし、家庭裁判所への申請(申述)が必要になります。

被相続人の負債が多いことが予測されたり、そもそも負債が不明だったりしたときに選択する相続方法です。

相続方法③:限定承認とは?

相続方法3つ目の「限定放棄」は、被相続人の資産の範囲内で負債を相続することです。

相続人全員で手続きが必要になります。

しかし、手続きが煩雑すぎます。

被相続人の資産と負債、どちらが多いかわからないときに選択される相続方法です。

それでは、3つの相続方法の詳細を見ていきましょう。

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「単純承認」は特に相続の手続きがいらない

死亡後3か月以内に相続方法を選択するとき最も一般的なのは「単純承認」です。

「単純承認」は、明らかに資産が多いときに選択します。

内容
相続対象被相続人の資産も負債もすべて相続人が相続する
手続き特に申請などの手続きは必要ありません。
適用条件相続発生から3か月経過すると自動的に単純承認を選択したことになる。
単純承認の対象資産・負債と適用条件

 相続放棄していない人は、3か月経過して自動的に単純承認となり、相続登記や相続税の支払い手続きを実施します。

「相続放棄」による相続手続き方法と必要書類

相続放棄について
  • 相続放棄するケース
  • 家庭裁判所に提出が必要な書類
  • 家庭裁判所に支払う費用
  • 相続放棄申請の流れ
  • 相続放棄手続きが完了した「相続放棄受理証明書」は何に使う?
  • 相続放棄時の負債にかかわる注意事項
  • 相続人全員が相続放棄しちゃったらどうなるの?

相続放棄①:相続放棄するケース

そもそも相続放棄するケースはどんな場合なのか。

  • 相続財産に負債が多い
  • 相続トラブルに巻き込まれたくない
  • 特定の相続人に継承させる

こういった場合に相続放棄するのが一般的です。

相続放棄②:家庭裁判所に提出が必要な書類

相続放棄を行うには、家庭裁判所に次の書類の提出が必要になります。

申述人の立場によって、必要な書類が変わります。被相続人から親等が離れるほど、必要な書類が増えます。

No申述人の立場必要な書類ひな形記入例
1必須相続放棄の申述書(申述人が20歳以上)相続放棄申述書記入例
1’必須相続放棄の申述書(申述人が20歳未満)相続放棄申述書記入例
2必須被相続人の住民票除票または戸籍附票
3必須申述人の戸籍謄本
4配偶者の場合必要被相続人の除籍謄本
5配偶者の場合必要代襲相続(配偶者または子)の除籍謄本
6親または祖父母、
兄弟姉妹・甥姪の場合必要
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
7親または祖父母、
兄弟姉妹・甥姪の場合必要
配偶者または子の出生から死亡までの戸籍謄本
8親または祖父母、
兄弟姉妹・甥姪の場合必要
被相続人の親(父母)の除籍謄本
9兄弟姉妹・甥姪の場合必要兄弟姉妹の除籍謄本

ひな形と記入例は裁判所のホームページへのリンクになっています。
・20歳以上の申述人のページはここから
20歳未満の申述人のページはここから

相続放棄③:家庭裁判所に支払う費用

収入印紙代800円が必要になります。

相続放棄④:相続放棄申請の流れ

申請の流れは次のとおり。

  • (1)「家庭裁判所に提出が必要な資料」一式を揃えて家庭裁判所に郵送
  • (2)家庭裁判所に受理されたら、1週間~10日後に家庭裁判所から相続放棄の「照会書」が届きます
  • (3)「照会書」に必要事項を記入して、家庭裁判所へ返送します。
  • (4)「相続放棄受理証明書」が届きます。これを以て、相続放棄確定です。

相続放棄⑤:相続放棄手続きが完了した「相続放棄受理証明書」は何に使う?

相続放棄受理証明書は次のケースで利用します。

  • (1)他の相続人が相続登記する場合に、自分は相続放棄していることを証するものとする。
  • (2)金融機関に借金等の債務があり、被相続人の債務を放棄したことを証するものとする。

相続放棄⑥:相続放棄時の負債にかかわる注意事項

通常、相続放棄すると被相続人の負債は、相続人による返済が不要になります。

ただし、注意すべき事項があります。

相続人が借金の保証人(金銭消費貸借証書で確認可能)の場合、「保証人」としての義務は放棄できない。
したがって、保証人として、借金を返済する必要がある。

もし、被相続人が誰かの借金の保証人になっていた場合は、それは相続時の負債ですので、相続放棄すれば、相続人が返済する必要は無くなります

相続放棄⑦:相続人全員が相続放棄しちゃったらどうなるの?

素朴な疑問ですよね。

資産でも負債でも、相続人全員が相続放棄しちゃったらどうなるのか。

結論!

  • 資産(プラスの資産)国のもの
  • 負債消滅

「限定承認」による相続手続き方法と必要書類

限定承認について
  • 限定承認するケース
  • 限定承認手続き方法

相続放棄①:限定承認を選択するケース

被相続人の資産の範囲内で負債を相続することになりますが、「資産から負債を差し引いた額」がプラスになるかマイナスになるかわからない場合に選択します。

具体例を挙げていきましょう。

<具体例1:借金の方が多い場合>

被相続人の

  • 相続財産が1000万円
  • 借金が1500万円

だとすると、限定承認を選択した場合、

  • 返さなければならない借金(弁済する借金)は1000万円
  • 債権者は残り500万円の弁済を求められない

この場合は限定承認すると良い・・・のでしょうか?

自宅のローンが終わって、所有者が被相続人になっており、負債がだけ現金なら、素直に相続放棄した方が絶対に話が早いと思います。

<具体例2:プラス資産の方が多い場合>

被相続人の

  • 相続財産が1000万円
  • 借金が400万円

だとすると、限定承認を選択した場合、

  • 返さなければならない借金(弁済する借金)は400万円
  • 残り600万円は相続できる

この場合、素直に相続して借金返した方が絶対に話が早いと思います。

相続放棄②:限定承認手続き方法

こちらの記事がよくまとまっているのではないかと思います。

限定承認とは?メリット・デメリットや手続きの流れをわかりやすく解説
相続放棄するべきかどうかの判断は時として非常に難しいことがあります。財産と負債のどちらが多いのかがはっきりしないことがあり、急いで放棄すると損になることもあるからです。こんな時に選択肢に挙がってくるのが「限定承認」という制度です。

「相続放棄」の手続きと必要書類 まとめ

1.「家庭裁判所に提出が必要な資料」一式を揃えて家庭裁判所に郵送

<家庭裁判所へ提出する資料一式>

  1. 相続放棄の申述書(申述人が20歳以上用の様式)
  2. 相続放棄の申述書(申述人が20歳未満用の様式)
  3. 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  4. 申述人の戸籍謄本
  5. 被相続人の除籍謄本
  6. 代襲相続(配偶者または子)の除籍謄本
  7. 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  8. 配偶者または子の出生から死亡までの戸籍謄本
  9. 被相続人の親(父母)の除籍謄本
  10. 兄弟姉妹の除籍謄本
  11. 800円分の収入印紙

2.1週間~10日後に届く「照会書」に必要事項を記入して、家庭裁判所へ返送します。

3.「相続放棄受理証明書」が届くので、これを以て相続放棄完了!

相続方法の選択が終わったら、死亡後4か月以内に手続きが必要な準確定申告を行います。

申告しないと余計に税金を払わなければならなくなったり、刑罰の可能性もありますので、 【死亡時の対応】4か月以内に行う手続き(準確定申告のみ!) の内容をご覧いただき、申告をしていきましょう。

ご家族が亡くなったときの手続きや流れを知りたい方身内が死亡したときに家族が行う手続きや流れの12ステップにまとめています。

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相続終活
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家族の終活、介護、相続を1世代早く経験した30代サラリーマン。

【終活・介護・相続】
 ここ5年ほど、祖父の「終活」「介護」「相続」に取り組んできました。
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