認知症とは?将来3人に1人がなる!【段階別症状・予防・テスト】を知ろう!

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認知症とは?将来3人に1人がなる!【段階別症状・予防・テスト】を知ろう!

老後2000万円問題で一躍有名になった「金融庁レポート」。

お金の問題がメディアでクローズアップされ、脚光を浴びることとなりましたが、金融庁レポート内で語られているのはあくまで「長寿化リスク」として、お金が必要になる、というものです。

実はもうひとつ、金融庁レポートの中で問題視されている点があります。

それが「認知症の増加」です。

私が初めてこの金融庁レポートを読んだときは、長寿化による2000万円(実際はこれでも足りない)よりも、「認知症」に対する恐怖感を覚えました。

認知症に関する知識が無かったことが要因です。

ここでは、老後2000万円の陰に隠れてしまった「認知症」について次の内容をお伝えしていきます。

  • 認知症とは?
  • 認知症の段階別症状
  • 先人たちが認知症に気づいたきっかけ
  • 認知症の予防方法
  • 認知症の薬
  • 認知症テスト!

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認知症とは?

記憶や判断の障害が起こり、意識障害はなくとも、社会生活や対人関係に支障が出ている状態が概ね6か月以上継続する症状のことです。

原因脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなることで発症します。

認知症の患者は年々増えていると言われています。

では具体的にどのくらい、認知症患者は増えているのでしょうか?

認知症の将来推計

厚生労働省から公表されている認知症の将来推計によると
2025年には5人に1人
2060年には3人に1人
認知症になると予測されています。

【厚生労働省】認知症の人数と率の推移予測
厚生労働省 認知症対策「認知症の人の将来推計について」より

日本の総人口が徐々に減っていくにも関わらず、認知症患者は右肩上がりで増えていくのがありありとわかると思います。

認知症は一般的に「高齢者」が発症するイメージが強いと思われていますが、一概にそうとは言えません。

それでは「65歳以上の高齢者」と「14~64歳の若年層(労働人口)」における認知症の割合はどうなっているのでしょうか?

65歳以上の高齢者と14歳~64歳の若年層における認知症の割合

まずは65歳以上高齢者の認知症患者の推計です。

高齢者の認知症の推計

75歳以上・85歳以上のタイミングで、認知症の発症率が一回り増えているのがわかります。

65歳以上高齢者の認知症推計
厚生科研補助金 認知症対策総合研究事業(2013年)「認知症の基礎知識と対応について」14ページ目より

若年層の認知症の推計

64歳以下の若年層についても、55歳からの発症率が伸びているのがわかります。

64歳以下若年層の認知症推計
厚生労働省 「若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について」より

若年層でも数万人存在しており、あまり他人事と捉えている場合ではなさそうです。

このグラフを見て、”将来自分も認知症になるかもしれない!”と思ったとして、一口に認知症と言っても、物忘れと認知症はどう違うのでしょうか?

認知症と物忘れの違い

物忘れと認知症の違いは次のとおりです。

違い比較項目物忘れ認知症
原因脳の老化脳の神経細胞の変性など
忘れる範囲体験した記憶の一部を忘れる体験した記憶のすべてを忘れる
物忘れの自覚あるない
時間や場所の認識認識がある認識できない
日常生活への支障ないある
自覚の有無忘れたことを自覚している忘れたことへの自覚がない
判断力低下しない低下
体験したこと一部を忘れる

(例)
・朝ごはんのメニューを思い出せない
・電話で話していた相手や内容を思い出せない
・旅行に行った場所を思い出せない
・入金した金額を思い出せない
・探し物がどこか思い出せない
すべてを忘れている

(例)
・朝ごはんを食べたこと自体を忘れる
・電話したこと自体忘れる
・旅行に行ったこと自体を忘れる
・入金したこと自体を忘れる
・誰かが盗ったなどと、
 他人のせいにすることがある
症状の進行極めて徐々にしか進行しない進行する

認知症には「中核症状」と「行動・心理状態」の症状がある

認知症は、一定の症状が現れる「中核症状」と、性格など個々に基づく「行動・心理状態」に分けられます。

中核症状では「記憶障害」「見当識障害」「理解・判断力障害」「実行機能障害」「感情表現の変化」の5つに大別され、行動・心理症状では「行動症状」「心理症状」の2つに大別されます。

図で示すと次のような感じですね。

認知症
中核症状
  1. 記憶障害
  2. 見当識障害
  3. 理解・判断力障害
  4. 実行機能障害
  5. 感情表現の変化

+

行動・心理症状
  1. 行動症状
  2. 心理症状

認知症における中核症状

中核症状では具体的に次のような症状が現れます。

中核症状
1.記憶障害
  • 新しいことを記憶できない
  • 今聞いたことも思い出せなくなる
  • 進行すると、過去の記憶も失われていく

2.見当識障害
認知症「記憶障害」
  • 現在の日付や時刻が把握できないため、
    時間や季節感の感覚が無くなっていく
  • 自分が今どこにいるか把握できないため、迷子になったり徘徊する
  • 目の前にいる人との関係を把握できない
  • 自分の年齢や家族などの生死に関する記憶がなくなる

【見当識(けんとうしき)とは?】
現在の日付や時刻、自分が今どこにいるか、人間関係などの状況を把握することを言います。

3.理解・判断力障害
  • 思考スピードが低下
  • 二つ以上のことが重なると考え分けることができなくなる
  • 些細な変化やいつもと違うできごとで混乱を来す
  • 必要のない高額商品を購入
  • 自動販売機や駅の自動改札・銀行ATMなどの前でまごついたりしてしまう

4.実行機能障害
  • 自分で計画を立てられない
  • 予想外の変化にも柔軟に対応できない
  • 物事をスムーズに進められなくなる
  • 同じものを購入してしまう
  • 料理を並行して進められない
5.感情表現の変化
  • その場の状況がうまく認識できなくなる
  • 周りの人が予測しない、思いがけない感情の反応を示す

認知症における行動・心理症状

行動・心理症状本人がもともと持っている性格や環境、生活習慣、人間関係などの要因から起こる、うつ状態や妄想といった心理面・行動面の症状です。

行動・心理症状

1.行動症状
  • 徘徊
  • 暴言
  • 暴力
  • 抵抗
  • 不潔行為
2.心理症状
  • 不安
  • 焦燥感
  • うつ
  • 興奮
  • 依存
  • 妄想
  • 幻覚

これらの中核症状と行動・心理症状から、たとえば

  • 能力の低下を自覚して、元気がなくなり引っ込み思案になる
  • 今まで出来たことが上手く出来なくなって、自信を失い、すべてが面倒になる
  • 自分のしまい忘れから、他人へのもの盗られ妄想が起こる
  • 嫁が家の財産を狙っているといった、オーバーな訴え・行動がちぐはぐになって徘徊する

などの行動を起こします。

こういった行動を起こしてしまうのは、脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなることが原因ですが、その原因が大きく4つあり、それぞれに病名がついています。

認知症は原因によって大きく4種類に分けられる

認知症は原因によって、「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」の4種類に分けられます。

それぞれ原因・特徴・症状を見ていきましょう。

1.アルツハイマー型認知症
認知症の脳のイラスト(アルツハイマー型)
原因
  • 記憶障害(もの忘れ)から始まる場合が多い
  • 脳の中に不要なたんぱく質が溜まってしまう
  • 脳の神経細胞が変性し死滅していく
特徴
  • 海馬を中心に脳が委縮して認知症の症状が出てくる
  • 女性に多い
  • 徐々に進行する
症状
  • 海馬を中心に脳が委縮して認知症の症状が出てくる
  • 徐々に進行する

2.脳血管性認知症
認知症の脳のイラスト(脳血管性)
原因
  • 脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳卒中により血管が詰まり脳の一部が壊死
特徴
  • 脳の壊死が認められる
  • 脳卒中につき突発発症する
  • 男性に多い
  • 原因疾患によって異なる
  • 一日のうちで朝は症状が強く出て、昼には普通など、波がある
  • 進行は突発の場合階段状、またはゆっくり血管が詰まる場合緩やかな進行
症状
  • 記憶障害
  • 判断力障害
  • 言語障害
  • 手足のしびれ
  • アルツハイマー型と比べて早いうちから歩行障害も出やすい

アルツハイマー型認知症と併発することもあり、その場合「混合型認知症」という。

3.レビー小体型認知症
認知症の脳のイラスト(レビー小体型)
原因
  • レビー小体というたんぱく質が脳にたまり、神経細胞が死滅
  • レビー小体はパーキンソン病でも出現する物質で、同様の症状が現れる
特徴
  • 脳の萎縮は見られない
  • 男性にやや多い
  • 調子の良い・悪いの波を繰り返して進行。急速に進行する場合も
症状
  • 幻視や筋肉のこわばり(パーキンソン症状)などを伴う

4.前頭側頭型認知症(ピック症)
原因
  • 特定されていない
  • 前頭葉(思考活動を)や側頭葉(言葉の意味を把握)が、変性・萎縮して起こる
  • 脳の神経細胞に「ピック球」が見られるものをピック病と呼ばれ、前頭側頭型認知症の80%がこのピック症と言われている
特徴
  • 40~60代の若年で発病することが多い
症状
  • 会話中に突然立ち去る
  • 万引きをする
  • 同じ行為を繰り返す
  • 性格変化と社交性の欠如が現れやすい

ちなみに、前頭側頭は「前頭葉」と「側頭葉」を意味します。

概ね特徴がわかったところで、「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」それぞれどのくらいの割合で発症するのでしょうか?

認知症4種類の発症割合

アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」の発症割合は、高齢者と若年層で異なります。

高齢者の原因疾患別割合

認知症(高齢者)の原因割合
厚生労働省「認知症施策の総合的な推進について(参考資料)」より
原因疾患割合
アルツハイマー型認知症67.6%
血管性認知症19.5%
頭部外傷後遺症
前頭側頭葉変性症1.0%
アルコール性認知症0.4%
レビー小体型認知症4.3%
その他7.2%

 高齢者の場合、7割弱の方が「アルツハイマー型認知症」になっています。次いで「血管性認知症」が2割弱です。

若年層の原因疾患別割合(若年性認知症)

2006年~2008年の調査

 2006年~2008年の調査では次のとおりでしたが、令和2年時点では変わっています。

若年性認知症の原因割合
原因疾患割合
血管性認知症39.8%
アルツハイマー型
認知症
25.4%
頭部外傷後遺症7.7%
前頭側頭葉変性症3.7%
アルコール性認知症3.5%
レビー小体型認知症3.0%
その他17.0%

2017 年~2019 年の調査結果

 最新の「日本医療研究開発機構(AMED)認知症研究開発事業」によって実施した若年性認知症の調査では次のとおりです。

最新(2017~2019年度)のAMEDによる若年性認知症の調査結果
厚生労働省 令和2年度 全国介護保険担当課長会議資料 「【総務課認知症施策推進室】」より
原因疾患割合
アルツハイマー型認知症52.6%
血管性認知症17.1%
前頭側頭葉変性症9.4%
頭部外傷後遺症4.2%
レビー小体型認知症4.1%
その他12.6%

 最近では、若年層(若年性認知症)でも、5割の方が「アルツハイマー型認知症」になっています。次いで「血管性認知症」が2割弱です。

 高齢者の場合、老化の過程で症状が発症していき、若年層の場合は不摂生やストレスなどによる脳卒中で脳血管へのダメージをきっかけに認知症になるのがわかると思います。

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認知症の段階別症状

ステップ2

世代によってどの認知症になる確率が多いのか分かったところで、では認知症の症状はどのように表れていくのでしょうか?

「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」4つそれぞれの「初期」「中期」「後期」での症状はどのようなものか見ていきましょう。

1.アルツハイマー型認知症
初期:2~6年間
  • 物忘れなどの「記憶障害
  • 「時間」「場所」「人」がわからなくなる「見当識障害」
  • 物事を計画的・段取りよく進めなくなる「実行/遂行機能障害」
中期:2~3年間
  • 季節にあった服を選べない「見当識障害
  • 迷子になったり、夜歩き回る「徘徊
  • 物が盗られたという「妄想
  • 言葉の意味がわからなくなったり話せなくくなる「失語
  • 失禁など「不潔行為
  • 食事や着替え、入浴が自分でやらなくなる
  • 怒りっぽくなる
  • 料理や買い物ができないときがある
  • 行動・心理症状が強く表れる時期
後期
  • 見当識障害」の進行
  • トイレの場所がわからなくなる
  • 家族の顔がわからなくなる
  • 会話・発声ができなくなる
  • 失禁が常態化
  • 手足のまひや震え
  • ろれつが回らない
  • 寝たきりになる

2.脳血管性認知症
初期
  • 簡単な日常動作ができなくなる「運動麻痺
  • 手を湯飲みの中に入れて逆さに持ち上げる「失認
  • 話そうとするけど話せない「運動性失語
  • 意味ある文章や言葉として理解できない「感覚性失語
中期以降
  • 脳卒中など再発しなければ進行を防げる
  • アルツハイマー型認知症に近い経過をとる場合も
  • 症状が安定しない、記憶が歯抜けになるまだら認知症

3.レビー小体型認知症
初期
  • 初期は記憶障害は目立たない
  • 便秘、嗅覚異常、うつ、レム睡眠行動障害から始まることが多い
  • 寝ているときに大声を出す、暴れる「レム睡眠行動障害」
  • 自分を子どもと思い込み、まだ働いていると思い込む「誤認妄想
  • ないものが見えたり、聞こえないはずの音が聞こえる「幻覚・幻聴
中期:2~3年間
  • 手足の震え、筋肉がこわばり、動きがぎこちない「パーキンソン症状」が強くなり、歩行が困難になる
  • 「時間」「場所」「人」がわからなくなる「見当識障害
  • 幻覚、幻聴、妄想が顕著で日常生活の介助が必要になる
後期
  • パーキンソン症状が悪化
  • 日によって調子の波がある「認知障害の変動

4.前頭側頭型認知症
初期
  • 自発性が低下し、ぼーっとしている時間が増える
  • 感情がまひし、他人への興味が無くなる
  • 同じ言動を繰り返す、身だしなみを気にしないなど「異常行動
  • 言葉の意味がわからなる「意味性認知症
  • 発語が減る「進行性非流暢性失語
  • 抑制がきかない
  • 本能に従った行動をするため、社会ルールを守れなくなる
中期
  • 同じ行動をとる常同行動
  • 人と話をしていても立ち去る
後期(発症後6~8年)
  • 精神状態が低下
  • 食事が減る
  • 部屋を出ない
  • 身体が動かなくなり、寝たきり

ここに挙げたのは症状の一部です。先に書いていますが、「個々の性格や特性」によって、現れる症状は異なります。

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認知症に気づいたきっかけは?

ポイント

認知症には完治させる薬などは無く、進行を抑制するしかありません。一刻も早く進行を抑制するには、早々に「認知症かも!?」と気づく必要があります。

先達の皆さまはどうやって認知症と気づいてきたのでしょうか?

日本イーライリリー株式会社が調査主体となり、公益社団法人 認知症の人と家族の会が調査協力して作成された「認知症の診断と治療に関するアンケート調査 調査報告書」に生々しい結果が報告されています。

認知症を疑うきっかけとなるような変化

認知症を疑うきっかけとなるような変化
認知症の診断と治療に関するアンケート調査 調査報告書」PDF16ページ目より

きっかけは「忘れ物、物忘れ、置忘れを頻繁にするようになった」を筆頭に、「時間や日にちがわからなくなった・忘れるようになった」「仕事や家事が以前のようにできなくなり支障をきたすようになった」で、約半数の方が気付いています。

ではそれぞれ気づけた年齢はどのくらいだったのでしょうか?

認知症の疑いに気づいたときの年齢

こちらも同様に、日本イーライリリー株式会社、公益社団法人 認知症の人と家族の会協業調査の「認知症の診断と治療に関するアンケート調査 調査報告書」にあります。

認知症を疑うきっかけとなるような変化に気づいた時の年齢
認知症の診断と治療に関するアンケート調査 調査報告書」PDF17ページ目より

こちらはバラけていますが、55歳~85歳の間に気づいているようです。

認知症の本人は「何か変だ」と思いつつ「今を変えたくない。実害出ていない」と思い、家族は「認知症かもしれない」と思いつつ、どうしていいかわからない、相談しようにも本人が納得しないだろう、などなど正常性バイアスもあってなかなか認知症と確定させるのが難しいのがこれで見て取れます。

では、もし自分でも家族でも認知症なのでは?と思った時にはどうしたら良いのでしょうか。

認知症かも?疑ったら相談する場所はどこ!?

専門の医師に診てもらう必要があり、認知症に明るい医師を探す必要があります。

まずは「かかりつけ医」がいれば、かかりつけ医に相談してみましょう。

かかりつけ医がいない場合認知症に対応した「地域包括支援センター」へ電話相談してみましょう。

お近くの地域包括支援センターを探す方法

エーザイが提供する「地域支援MAP」で認知症に関する相談ができる
・医療機関
・地域包括支援センター
を検索できます。

→ 地域支援MAP へ

もしくは、市区町村役場の「認知症相談窓口」や「高齢福祉課」「介護保険担当」などに電話連絡して「認知症を診療できる医療機関を探している」旨をお伝えすれば、相談に乗ってくれます。

認知症では介護保険認定を受けられるため、介護保険認定は介護施設への入所で必要になったり、ケアサービスを受けたり、その負担を減らすのに必要です。

おすすめは、介護保険認定にを受けることを想定すると、地域包括支援センターへ電話連絡して相談することをおすすめします。

介護保険認定では、地域包括支援センターが認定審査の役割を担い、市区町村役場の「介護保険担当」が介護保険証発行の役割を担うため、2機関の連携が必要になるからです。

認知症の介護保険認定では「認知症高齢者の日常生活自立度をもとに判定されます。

認知症高齢者の日常生活自立度」は、現在の認知症の症状がどの程度の症状なのかの判断材料にもなりますので、詳しく見ていきましょう。

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介護保険認定にも使われる認知症高齢者の日常生活自立度とは?

「認知症高齢者の日常生活自立度」とは、認知症の高齢者にかかる介護の度合いを分類したものです。要介護認定の際に使用されます。

レベル自立判断基準見られる症状・行動の例
要介護1~2何らかの認知症を有するが、
日常生活は家庭内及び社会的に
ほぼ自立している。
要介護3日常生活に支障を来たすような
症状・行動や意思疎通の困難さが
多少見られても、
誰かが注意していれば自立できる。
Ⅱa要介護3家庭外で上記Ⅱの状態がみられる。たびたび道に迷うとか、
買物や事務、金銭管理など
それまでできたことにミスが目立つ等
Ⅱb要介護3家庭内で上記Ⅱの状態がみられる。服薬管理ができない、
電話の応対や訪問者との対応など
一人で留守番ができない等
要介護4日常生活に支障を来たすような
症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、
介護を必要とする。
Ⅲa要介護4日中を中心として
上記Ⅲの状態が見られる。
・着替え、食事、排便、排尿が
 上手にできない、時間がかかる。
・やたらに物を口に入れる
・物を拾い集める
・徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、
・火の不始末、不潔行為、性的異常行為等
Ⅲb要介護4夜間を中心として
上記Ⅲの状態が見られる。
ランクⅢaに同じ
要介護5日常生活に支障を来たすような症状・行動や
意思疎通の困難さが頻繁に見られ、
常に介護を必要とする。
ランクⅢに同じ
M要介護5著しい精神症状や問題行動あるいは
重篤な身体疾患が見られ、
専門医療を必要とする。
・せん妄、妄想、興奮、自傷・他害等の精神症状
・精神症状に起因する問題行動
・上記が継続する状態等

これで認知症の概要や症状がわかったところで、予防方法はあるのでしょうか?見ていきましょう。

認知症の予防方法

認知症の予防には「日ごろの生活管理と早期診断・治療が大切」と言われています。

特に、認知症の6割近くを占めるアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症は、生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)との関連があるとされています。

既に認知症を発症している方の進行を予防する方法も含めると、次のとおりです。

食事
  • 野菜・果物・魚介類の豊富な食事を心掛ける

運動
  • 定期的な運動習慣を身に付ける

  • 症状が軽い段階のうちに認知症であることに気づいて、薬による治療を開始することで、認知症の進行を防ぐ
  • 場合によっては症状を改善
  • 早期診断・早期治療で、治療効果が期待できる!

日常生活
  • ルーティーン(日課を作り、順番を決めておく)を持つ。
  • リラックスする時間を作る

一度にひとつのこと
  • ひとつずつ物事を片付けるようにする
  • 電話を掛けながら何かをすることは混乱の原因
ひとつの場所に置く
  • 鍵、財布、メガネなど日々使用するものは、ひとつの場所に置く
リラックス
  • 静かでリラックスできる場所を持つ
  • うるさい場所、忙しい場所などは避けましょう
タイミング
  • 午前中は比較的調子が良いことが多いため、何かを行うなら午前中!
  • 午後になると疲れが出てくるので認知症の症状が発症しやすい

記憶を助けるもの
  • 新聞:朝、届けてもらう。昨日の出来事や今日の予定が確認できる。
  • カレンダー付の時計:いつでも今の時間と日付を確認できる。
  • ショッピングリスト:同じもの・必要なもの以外を買わないようメモを持っていく
  • 連絡先:家族、医師や大切な人の連絡先電話番号を整理。顔写真もあるとGOOD!
  • 雑誌:興味があるものを残しておくと記憶を辿る助けに。
  • アラーム:時計のアラームで予定を忘れないようにできる。
  • キッチンタイマー:料理で使うと、火にかけていたなべや料理を忘れないようにできる!
  • 地図アプリ:目的地誘導機能を使おう!

薬についてより細かくみていきましょう。

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認知症の中核症状の進行を遅らせる薬

認知症の進行を遅らせる薬には4種類あります。

それぞれの特徴をまとめると次のとおりです。

商品名アリセプト(エーザイ)レミニール(ヤンセンファーマ)リバスタッチ(小野薬品)
イクセロン(ノバルティスファーマ)
メマリー
一般名ドネペジルガランタミンリバスチグミンメマンチン
薬効アセチルコリンエステラーゼの阻害
抑うつ、無関心にも。
神経伝達物質(アセチルコリン)の分泌促進神経伝達物質(アセチルコリン)の分泌促進グルタミン酸の過剰放出の抑制
興奮、攻撃性症状にも。
副作用下痢など消化器官下痢など消化器官皮膚症状めまい、頭痛
適用する状態初期~後期初期・中期初期・中期中期・後期
形状錠剤、水なし錠剤、細粒、ゼリー錠剤、水なし錠剤、液状貼付薬錠剤
適用症状アルツハイマー型
レビー小体型
アルツハイマー型アルツハイマー型アルツハイマー型

一覧に記載がない脳血管性認知症では、進行および再発を防ぐため、高血圧薬や脳血流改善薬が使われます。

レビー小体型認知症では、非定型抗精神病薬で「運動障害」の抑制、抗パーキンソン病薬で「幻覚」を抑制します。

前頭側頭型認知症は、現在、進行を止める有効な薬がありません。

認知症かも?テストしてみよう!

最近物忘れが激しい、気づいたら家族が怪訝な顔をしてみている、など認知症かも?と思ったらテストしてみましょう。

一番良いのは地域包括支援センターへ電話連絡して、物忘れが依頼などを紹介してもらうのが良いですが、簡易テストはネット上に転がっています。

2か所紹介しましょう。

  1. 一般社団法人認知症予防協会「https://www.ninchi-k.com/」が提供する認知症自己診断テストhttp://test.ninchishouyobou-k.com/
  2. 認知症ねっとが提供する認知機能チェックhttps://info.ninchisho.net/check/ch20/q0

最後に…

次の記事でも記載しましたが、認知症に対する備えは、国も課題としている案件です。

メディアの老後2000万円問題だけが問題なのではなく、認知症への対応も、個々人で考えていく必要があります。

今から、認知症でも入居できる介護施設である「介護老人保健施設」や「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」への入居について知りたい方は次の記事をご参考に。

介護施設へ入居するにも、お金は必要です。将来、入居費用を確保したい方は次の記事をご覧ください。

認知症になったときの備えてエンディングノートや遺言書を準備したい方は次の記事をご覧ください。

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