介護施設への入所が決まった場合、必要になるもの(施設へ持ち込むもの)があります。
介護施設へ入所で必要なものって何?
こんなお悩みにお答えします。
介護施設への入所に慣れていないと、どういったものを準備すべきか分かりませんよね。
という方が多いのではないでしょうか。
基本的には、施設入所の説明の際に、施設の方からご指示いただいたものを準備すればよいです。
しかし、足りないものがあると、その都度その都度、身元引受人に電話連絡が入ってきて、その都度購入→運び入れが発生し、忙しいときに対応できない場合など、正直苦になります。
ぬくぬくの祖父が実際に特養や老健に持ち込んだものを解説しますよー
2分くらいで、介護施設入所にあたって準備すべきものが分かりますので、必要なものを把握しておいて、入所する本人が生活するうえで不便の少ない状況を作ってあげましょう。
介護施設の入所に必要なもの9選!
特別養護老人ホームや介護老人保健施設へ入所する際、念頭におくべきは「引っ越しと同じ」で、新居に引っ越すのです。必要なものは生活や充実した日々を過ごすために必要なものを持ち込みます。
それでは注意事項も分かったところで、特別養護老人ホームや介護老人保健施設へ入所する際に必要な持ち物を見ていきましょう。
必要な物①:生活用品
生活用品は、被介護者だろうが健康な人だろうが、誰でも生きていたら必要なものです。具体的には次のとおり。
- ティッシュ×6BOX(これで3か月は持ちます)
- トイレットペーパー×12ロール(これで3か月は持ちました。これは排便数が2~3日に1回だったから)
- 歯ブラシ
- 歯磨き粉、歯磨きできない場合、マウスウォッシュ
- コップ(落としても割れないプラスチック製のものがよい)
- 入れ歯の人は、入れ歯洗浄剤
- 男性の場合、シェーバー
- ブラシ(髪を整える用)
- 綿棒
消耗品は持ち込みです。
ティッシュペーパーなどは、保管場所さえ許せばふるさと納税で一気に揃えてしまいましょう。人にもよりますが6BOXあれば3か月持ちます。
ティッシュペーパー同様、保管場所さえ許せばこちらもふるさと納税で一気に揃えてしまいましょう。排泄回数が少なくなっている場合は、12ロールあれば3か月持ちます。
ご自分で歯ブラシができない場合もあるでしょう。その場合はマウスウォッシュ(口腔洗浄液)を準備します。こちらは入院の場合でも利用できます。
モンダミンのような、ぐじゅぐじゅぺー系すらできない場合もあります。その場合は、マウスウォッシュ(口腔洗浄液)に加えて、口腔ケアスポンジを準備します。このスポンジを使って、介護士さんが口腔ケアをしてくれます。
コップはプラスチックコップが良いです。100均一で十分。なので通販リンクは乗せません。介護士的には、持ち手はあった方が介護しやすいです。
男性の場合、髭剃りはT字よりケガリスクから、電気シェーバーです。コンセントに接続する充電式でも良いですが、電化製品はコンセント接続1機器に、1日30円かかったりしますので、電池式が良いです。
必要な物②:補助用品
補助用品は本人が快適に生活するために必要なものです。具体的には次のとおり。
- 補聴器
- 補聴器の電池(これ忘れがち)
- メガネ・コンタクトレンズ
- 入れ歯
- 入れ歯洗浄剤
高齢になって耳が遠くなると、補聴器は必須です。(嫌がる方も多いですが…)
介護士の方々は耳の遠い方をお相手にするのは慣れていらっしゃいますが、耳元で大きな声でしゃべらなくちゃならないのはストレスです。
本人も必要なときに、必要な話が聞けないのはストレスになりますので、事前に補聴器を求めてきます。
耳鼻科やメガネ屋で補聴器は作成できます。
もし、既に入所済みでしたらメガネスーパー(メガネと補聴器の出張訪問サービス)などがありますので、ご相談してみることをおすすめします。
忘れがちなのが、補聴器の電池です。5つセットをひとつ購入しておけば、1年は持ちますのでお忘れなきよう。
必要な物③:衣類
悩みどころ代表の衣類!
春夏秋冬、全部持ち込まないといけないの!?ってなりますよね。
- 部屋着(春/秋物・夏物・冬物それぞれ×2)
- 肌着(シャツ・パンツ上下)×7
- 靴下×7
- リハビリシューズ
- 寒がりな方はももひき等
- 外出用洋服(施設内季節イベントを外で行ったりします)
- 外出用の靴
まず簡単なところかた片づけていきましょう。
肌着(シャツ・パンツ上下)+靴下、これは1週間分あればどうにかなります。
部屋着はスウェット、これ最強。春/秋ものと夏もの、冬ものの3種類✖2準備しておけばなんとかなります。
外出用の服は、施設でお花見などでイベントを催してくれます。
毎日毎日そういった外出イベントがあるわけではないので、春/秋ものと夏もの、冬ものの3種類✖1あれば十分ですが、ご本人がお気に入りや愛用していたものは持ち込みましょう。
外出用の靴は、運動靴で良いです。
リハビリシューズは、「滑りにくい」「履きやすい」の2拍子揃ったマジックテープで脱ぎ履きできる靴です。
立ち上がり、掴まり歩行ができる方は必須です。
必要な物④:タオル類
日常、食事後に口を拭いたりなどで利用します。
また、週に数回の入浴で必ず必要になります。
- タオル×3
- バスタオル×3
タオルとバスタオルは最低3枚ずつは必ず準備しましょう。倍あれば安心です。
タオルもバスタオルも名前を書きますので淡い色を選びましょう。
必要な物⑤:食事
食事は好みが大きく分かれるところで、介護方針を施設や病院と協議した結果、本人の納得のいかない形になることもあるかもしれませんが、長生きしていただくためです。割り切るしかありません。
- 食器(茶碗、汁物お椀、箸、スプーン、フォーク)
→これは入所者が最も食べやすいものを選択。 - 吸いのみ
- とろみ剤(とろみクイックなど)
- ふりかけ・ゴマ塩(終末期、食事の味が薄くて食べる意欲を失ってきたとき)
食器は入所される方の状況に応じて選んでください。
絶対に避けるべきなのは陶器やガラスの器やお椀、3歳児に持たせたくないフォークやお箸です。ガラスや陶器は落としたら割れますし、鋭利なフォークはリスクでしかありません。
先割れスプーンは、お箸は持てないけどスプーンでなら自分で食べられるという方に良いです。晩年、うちの祖父も、利き腕が使えなくなったので、先割れスプーンで食事していました。
吸いのみは、体調を崩して床にふせたなどした際、薬を飲むときに利用する場合があります。入院したときにも大活躍で1つあると便利です。
とろみ剤は、通常の水だと、喉を滑り落ちるのが早くて器官に入りこんでしまう人など、誤嚥の可能性がある場合、水に溶かして、ざっくり言うと「水溶き片栗粉で餡を作る」ためのものです。とろみがつくので、誤嚥の危険性が減ります。
うちの祖父曰く、トロミクイックがコスパ最強。
必要な物⑥:娯楽
娯楽は施設の方でレクリエーションを催してくれたり、共有スペースにテレビがあったりしますが、自室にテレビを置くこともできます。
いずれはパソコンやスマホを持ち込む時代が来るのでしょうね。
- うちの祖父はラジオ好きだったので、携帯ラジオ
- TV
- 本
娯楽で注意しなければならないのは「電気料金」です。
私の祖父がお世話になった特別養護老人ホームでは、
1電子機器につき、1日30円
かかりました。
必要な物⑦:施設処方薬以外の薬
いわゆる第二類医薬品というやつです。
- 日常使う目薬
- 鎮痛剤:うちの祖父はアンメルツヨコヨコを愛用してました
- リップクリーム
- 保湿ケア用品
日頃お使いだった、愛用していた化粧品やお薬があれば準備しておきましょう。
必要な物⑧:収納
特別養護老人ホームで、個室ユニットであれば、これまで挙げてきた衣類や娯楽用品などを収納するものを準備しましょう。
天板付き衣装ケース×2
個室の場合でおススメは天板付き衣装ケースです。
6畳程度の広さで、車いすで出入りする可能性があることを考えると、あまり大きな幅を取れません。
したがって、収納とテレビ台を兼ねられる天板付き衣装ケースをおススメします。高さも、本人が車いすで移動して出しいれる高さであるべきです。
ちなみに天板付き衣装ケースのサイズ感はこんな感じです。(上に乗ってる緑のやつがiQOS)
⇩をふたつ購入して並べれば、テレビ+α(日常よく使うもの)を設置できます。
必要な物⑨:その他
介護施設→病院へ入院→施設へ戻る→また入院・・・と繰り返すと、衣類の出し入れをする必要があります。
- 何かと出し入れするバッグ
介護施設で利用しているものを、施設の方にお願いしてそのまま病院へ持ってきていただけたりします。その際に、大きなバッグを準備しておきましょう。
ビニールバックのサイズ感はこんな感じです。なんのかの言いながら、何度も持ち込みは行うことになります。そのうえで、これは本当にかなり便利。¥300程度でコスパも最強。
一番近いのは⇩で、2つあると「介護施設においておく用」と「自宅用」にできて、便利です。
介護施設への入所でいらないもの
以下の内容は、介護施設で準備されていますので、家族で持ち込む必要はありません。(病院への入院と異なる点)
※施設によっては必要かもしれませんので、入所面談する際に必ず確認しておきましょう。
- おむつ
- 尿取りパッド
私の祖父が入居していた特別養護老人ホームではおむつは施設の方で準備してくれていました。無くなっても持ち込む必要もありませんでした。
おむつが必要な場合、ふるさと納税で買うこともできます。⇩
持ち物には全て名前を書くってホント!?
介護施設への入所する際、持ち込む物について、「全て名前を書く」のがルールです。
衣類であれば背中側の裏面であったり、物品であれば分かりやすい場所に「油性マジック」で書くことで
個々のものを紛失しないように、誰のものかがわかるように
します。
また、洗濯もしてくれる施設ならばなおさら、誰のものか判別できないと「取り違え」が起きたり、認知症の方であれば「盗難と誤解」が発生したり、トラブルの原因となってしまいます。
したがって、介護施設へ持ち込む物については、なるべくわかりやすいところに名前をフルネームで書いておきましょう。
洗濯は介護施設がやるのか自分でやるのかを確認しよう!
洗濯については、入所する施設によって異なります。
入所する施設 | 洗濯は誰がやる? | 料金 |
---|---|---|
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | 施設がやってくれる | 無料 |
介護老人保健施設 | ①施設と提携してる会社がやる ②自分でやる | ①の場合、有料 ②の場合、無料 |
ちなみに、ぬくぬくの祖父が施設入所した際は、以下のとおりでした。
・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
→無料で施設がやってくれた。
・介護老人保健施設
→有料で、家族が委託すれば、施設と提携してる会社がやってくれる。
委託しない場合、家族が随時訪問し、洗濯して持ち込む必要があります。
施設によって、洗濯の取り扱いは異なりますので、必ず確認しましょう!
まとめ
私の祖父が入所した際に準備したものの一覧でした。
これはそう多くないほうでしょう。
上記の一覧と、入所時の説明資料を参考に、必要なものを把握しておいて、
入所する本人が生活するうえで不便の少ない状況を作ってあげましょう。
実際に私の祖父が介護老人福祉施設へ入所したときの流れを介護老人保健施設への入所手続きの流れで書いています。
その他、介護に関わるついては⇩にまとめていますので、ご一読いただけますと幸いです。
以上、ご参考になれば幸いです。