あなたは事故や入院、災害などの不測の事態に備えた「生活防衛資金」を用意していますか?
- 「生活防衛資金」って何?
- いくら貯めればいいの?
こんなお悩みにお答えします。
本記事をご覧の方は
という方が多いのではないでしょうか。
本記事では、その名のとおり、今の生活を守るための「生活防衛資金」について解説します。
基準を知って、あなたが貯めるべき「生活防衛資金」の金額を知ろう!
3分くらいで、「生活防衛資金」とは何か、「生活防衛資金」はいくら貯めればいいのか、が分かりますので、ご一読いただけますと幸いです。
結論!「生活防衛資金」は生活費の3か月~2年分を、あなたのリスク許容度に応じて準備しよう!
結論からお伝えすると「生活防衛資金」は、あなたのリスク許容度に応じて生活費の3か月~2年分を準備しましょう!
具体的にあなたが貯めるべき「生活防衛資金」の一覧表をみていきましょう。
あなたが貯めるべき「生活防衛資金」一覧表
生活費 | 独身 | 夫婦のみ | 3人家族 | 4人家族 |
---|---|---|---|---|
3か月分 | 50万円 | 100万円 | 100万円 | 120万円 |
半年分 | 100万円 | 200万円 | 200万円 | 220万円 |
1年分 | 200万円 | 400万円 | 400万円 | 420万円 |
2年分 | 400万円 | 800万円 | 800万円 | 850万円 |
あなたが貯めるべき生活防衛資金は表のとおりです。
たとえば、独身で生活防衛資金は1年分必要だ、と思うのであれば「200万円」を生活防衛資金として貯蓄します。
平均的な生活費(消費支出)は?
世帯属性 | 月の生活費(消費支出)平均 |
---|---|
単身勤労世帯(独身サラリーマン・OLなど) | 15万7千円 |
単身非勤労世帯(年金生活者等) | 12万9千円 |
夫婦(共働き)世帯 | 32万5千円 |
夫婦(専業主婦・主夫)世帯 | 29万3千円 |
夫婦(未成年子ども1人)世帯 | 31万5千円 |
夫婦(未成年子ども2人)世帯 | 33万8千円 |
総務省 統計局による家計調査によると、世帯属性別の生活費(消費支出)月平均は表のとおりです。
一般に、生活防衛資金は「3か月~半年程度」と言われています。
従って、単身勤労世帯で、半年分の生活防衛資金を用意したいのであれば、15.7万円×6か月=94.2万円を用意するのが目安となります。
しかし、3~6か月の生活防衛資金では心もとない、と感じる人は多いでしょう。
あなたにとって必要な生活防衛資金を準備するためには、次の2点を実践しましょう!
- あなたのひと月の生活費を把握する
- 生活防衛資金を取り崩して生活する期間を想定する
ざっくり!かんたんに!生活費を確認するため、マネーフォワードでひと月だけでも支出を確認してみましょう!
参考リンク総務省統計局「家計調査(家計収支編)調査結果」>2.過去の結果「家計調査年報(家計収支編)」>家計調査年報(総世帯・二人以上の世帯・単身世帯)「令和3年(2021年)年報」>詳細結果表へ(2021年(令和3年)平均)「総世帯」>世帯人員・世帯主の年齢階級別
貯めるべき生活防衛資金を「急なリストラ➡再就職までの期間」で考えよう!
貯めるべき「生活防衛資金」は、急なリストラにあって再就職に必要な期間の生活費が想像しやすいです。
例えば、急にリストラとなった場合、
- 退職手続き
- 失業保険の申請や、社会保険から国民健康保険への変更手続き、厚生年金から国民年金への変更手続き
- ハローワークなどで再就職先を探して面接を繰り返す
などが必要になります。
あなたがリストラにあったとき、今と同一水準の生活に戻せるまでどれくらいの期間が必要かを考えて「生活防衛資金」が何か月分必要かを決定しましょう。
あなたに必要な「生活防衛資金」は、
トラブル解決まで、現在の生活水準を維持するために必要な金額を
「生活防衛資金」として貯蓄する。
そもそも「生活防衛資金」とは?
「生活防衛資金」とは、不測の事態に備えた貯蓄のことです。
緊急時にすぐに支出できる資金のことで、一般に毎月の生活費の3か月~1年分と言われています。
「生活防衛資金」を準備する目的は?
生活防衛資金を準備する目的は
- リストラ・退職・失業
- 病気・入院
- 自然災害(地震・台風など)
など、の不測の事態に備えることです。
例えば、何かの災害にあってしまって、避難所生活となった場合、生活を再建するには
- 被災時におったケガや病気の治療
- 衣・食・住の確保
- 就労復帰・再就職
で数か月から数年レベルで収入を得られない可能性があります。
不測の事態に備えておけば「何かあってもこの貯金があるし、どうにかなる!」という心の余裕を持って毎日を過ごせますよね。
だからこそ、「生活防衛資金」を平時から準備しておく必要があります。
「生活防衛資金」は明らかに3年以内に支出すると確定しているものは除く!
3年以内を目途に、確実に支出するお金は「生活防衛資金」ではありません。
例えば、下記のようなものは生活防衛資金ではなく、「支出予定の貯蓄」です。
いずれも衝動的に買うものではありませんので、「生活防衛資金」からは外します。
そろそろ買い替えしたいな・・・
と思ったら、貯蓄を始めれば良いのです。
では、生活防衛資金はどうやって貯めていけばよいのでしょうか?
生活防衛資金の貯め方4つ
生活防衛資金を貯めていくには、どういった方法があるのでしょうか?
生活防衛資金の貯め方は次の4つです
生活防衛資金の貯め方4つ
- 月の収入からコツコツ積み立てる
- ボーナスから一括で貯める
- 支出を減らして貯蓄に回す
- 副業で収入を増やして貯蓄に回す
生活防衛資金の貯め方①:毎月積み立てする
参考リンク厳選3社!『定期預金』はどこがいい?どのくらい増えるかシミュレーション!
生活防衛資金の貯め方②:ボーナスで一括準備する
②ボーナスで一括準備する
ぬくぬくのイチオシはボーナスを生活防衛資金とする方法です。
ボーナスの全額を生活防衛資金にする必要はありません。
例えば、「ボーナスの半額を生活防衛資金にして、半額は買いたいものを買う!」などの目標を持って貯めましょう!
生活防衛資金の貯め方④:支出を減らして貯蓄に回す
③支出を減らして貯蓄に回す
生活防衛資金を貯蓄できている人は、固定費を削減できています。
例えば
- 格安SIMに変える
- 不要な医療保険や生命保険を解約
- サブスクサービスを半年から1年使わなければ解約
- 手取り収入の4分の1以上の賃貸に住んでいる
などです。
生活防衛資金の貯め方④:副業で収入を増やして貯蓄に回す
④副業で収入を増やして貯蓄に回す
昨今、副業も一般的になってきていますので、副業で収入を増やし、貯蓄する方法もあります。
ただし、副業を認められておらず、副業がバレたら懲戒解雇になってしまう会社で働いている方もいらっしゃるでしょう。
就業規則を確認するか、総務部や人事部に確認してから副業しましょう。
ちなみに「投資」は副業ではありませんのでご注意を。
手取り収入から収支のバランスを「あるべき姿」に見直そう!
いずれの方法でも、現在生活防衛資金を準備していないあなたは、日々の収支もギリギリの生活なのではないでしょうか。
一度、手取り収入を4分割すると投資を始められる家計の収支バランスが分かる!マネーセンスカレッジのQGSのススメをご覧いただき、月々の収支のバランスを把握して家計を見直し、少しでも生活防衛資金の準備や貯蓄に回せるようにしていきましょう。
生活防衛資金を準備するためのQ&A
生活防衛資金を準備するうえでよくある質問を、かんたんに解説していきます。
あなたの生活防衛資金準備にお役立てください!
- Q生活防衛資金は、生活口座と分けた方が良い?
- A
「生活防衛資金用の口座」と「生活口座」は、
- 「こっちの口座は生活口座」
- 「こっちの口座は何かあったときのための生活防衛資金用の口座」
と意識づけできるように分けた方が良いでしょう。
生活口座と一緒だと「まぁいっか!」で使ってしまいますからね。
生活防衛資金は、いざという時にいつでも引き出せる「定期預金」にしましょう!
住信SBIネット銀行だと「目的別口座」というサービスで、1つの総合口座内に、目的別に金額を振り分けられる口座を作成できるため、おススメです。
- Q生活防衛資金は災害で通信インフラが途絶えたとき、引き出しできる?
- A
非常時の現金引き出しは、ゆうちょ銀行は引き出しできますが、主要ネット銀行だと引き出しできません。
ゆうちょ銀行・住信SBIネット銀行・楽天銀行の災害時における預金引き出しの取り扱いは下表のとおりです。
銀行 災害などの被災者に対する「非常取扱い」 ゆうちょ銀行 通帳等が無くなっても20万円を限度に
「通常貯金を引き出し」できる住信SBIネット銀行 通帳等が無くなっても10万円を限度に
「他の自分名義の口座へ振込」できる楽天銀行 通帳等が無くなっても10万円を限度に
「他の自分名義の口座へ振込」できる何かあったとき、特に災害でキャッシュレス決済ができなくなり、現金が必要になったときのために生活防衛資金を一定額ゆうちょ銀行に置いておくのは良いかもしれませんね。
- Q生活防衛資金を貯めるのは、投資の機会損失になってしまうのでは?
- A
ご推察のとおり、生活防衛資金を貯めるまで投資できないのは機会損失になる可能性があります。
しかし、安心・安全・安定な生活がお望みであったり、私のようにリスクを極端に嫌う方であれば、投資する前に生活防衛資金を確保しておくことを強くおススメします。
- Q投資していても売れば3日程度で現金化できるので生活防衛資金は不要では?
- A
仰る通りですが、例えば、売ろうとしている株や投信などが元本割れしており10%以上の含み損を抱えています。
- それでもあなたは売れますか?
- 「そのままにしておけば値上がりして含み損が解消されるかもしれない!」と考えませんか?
売って生活防衛資金として取り崩せるメンタルをお持ちなら、確かに生活防衛資金は不要で、平時よりリスクの少ない資産に投資しておけば良いと思います。
例えば、私のように今回のコロナショックで
- 「損切りせず」
- 「ほったらかしのまま」
にしていたような方は、
- いざという時に資産を売却できない
- 現金化できずより苦しい立場に置くことになる
可能性がありますので、生活防衛資金を確保しておくことおススメします。
- Q生活防衛資金を取り崩し中に、投資は止めた方がいい?
- A
- 「投資を継続しても生活防衛資金内で有事を乗り越えられる」
- 「取り崩した生活防衛資金を再度貯められる目途が立つ」
なら継続です。
それ以外の場合は、
- 生活防衛資金を確保できる程度に投資額を減らす
- 生活防衛資金を確保するまで新規の投資を止める
を選択すべきでしょう。
特に病気の再発など、また近くに緊急支出の可能性があるなら投資を止めて生活防衛資金を貯めることをおススメします。
お金の余裕は心の余裕!「生活防衛資金」を貯めて、日々の生活にも余裕を!
いかがでしたでしょうか?
何かあったときに
「この口座に何もしなくても〇か月生活していけるお金がある!」
というのは、日々の生活の安心感に繋がります。
それでは「生活防衛資金」についてまとめます。
世帯構成別に貯めるべき生活防衛資金の参考額は下表のとおり。
生活費 | 独身 | 夫婦のみ | 3人家族 | 4人家族 |
---|---|---|---|---|
3か月分 | 50万円 | 100万円 | 100万円 | 120万円 |
半年分 | 100万円 | 200万円 | 200万円 | 220万円 |
1年分 | 200万円 | 400万円 | 400万円 | 420万円 |
2年分 | 400万円 | 800万円 | 800万円 | 850万円 |
生活防衛資金についてのギモン質問は次のとおり。
以上、ご参考になれば幸いです。
正しい家計の見直し方を知りたい方は「手取り収入を4分割すると投資を始められる家計の収支バランスが分かる!マネーセンスカレッジのQGSのススメ」をご覧ください。
「資産運用」「投資」の始め方を知りたい方は「資産運用」「投資」の始め方15ステップ!にまとめていますので是非ご覧ください。
家計の見直しや資産運用に関する記事は「誰でもできる!家計の見直しや資産運用の始め方から出口戦略のまとめ」をご覧ください。