実は「一周忌」と「一回忌」って全く違うこと、ご存知ですか?
「一周忌」は1年後の命日のことですが「一回忌」は亡くなった日を指します。
恥ずかしながら、私は祖父の一周忌を迎えて色々と調べて始めて知りました。
- 一周忌は何をしたらいいの?
- 一周忌と一回忌の違いは?
- 一周忌法要で「施主」「参列者」が準備するものは?
- コロナ禍で法事をどうすべきか迷ってる
こんなお悩みにお答えします。
本記事をご覧になってくれている方は
という方が多いのではないでしょうか。
本記事では一周忌の法事準備を忙しい人向けにかんたんに解説します。
ちなみに
法事とは、法要とその後の会食(お斎(おとき))を含む行事のことで、
法要とは、死者の冥福を祈るための供養行事のことですよー
5分くらいで、一周忌法要についてポイントを掴んで確認できますので、ご一読いただけますと幸いです。
一周忌とは?
一周忌とは「故人が亡くなってから1年後の命日のこと」です。
例えば、2019年11月6日に亡くなった方の一周忌は、2020年11月6日です。
「一周忌」と「一回忌」の違い
実は違う「一周忌」と「一回忌」は異なります。
「一周忌」は1年後の命日のことで、「一回忌」は亡くなった日を指します。
いずれも「忌」は「忌日(きじつ)」を意味しています。
「忌日」とは「故人が亡くなった日」で、「命日」という呼ばれ方が一般的ですね。
故人が亡くなった日は1回目の忌日であることから「一回忌」と呼び、
故人が亡くなった日から満1年後を「一周忌」と呼びます。
追善法要・年忌法要の呼び方一覧
実は故人が亡くなった日以外にも、法要を行う日は色々な呼び方があります。
一覧にすると次のとおり。
どういう日? | 日付例 | 一般的な呼び方 | 別称 |
---|---|---|---|
故人が亡くなった日 | 2019/11/6 | 命日(めいにち) | 忌日(きにち・きじつ) 一回忌 忌辰(きしん) 不楽日(ふぎょうにち) 遠日(おんにち) |
故人が亡くなった日 から49日目 | 2019/12/24 | 四十九日(しじゅうくにち) | 正忌日(しょうきにち) 正日(しょうにち) 忌明け(きあけ) |
故人が亡くなった日 と同じ毎月の日 | 2020/11/6 2020/12/6 2021/1/6 (毎月続く) | 月命日(つきめいにち) | 月忌(がっき) |
故人が亡くなった日 から満1年後 | 2020/11/6 | 一周忌 | 喪明け(もあけ) 二回忌 |
故人が亡くなった日 から満2年後 | 2021/11/6 | 三回忌 | |
一周忌以後の同月・同日 | 2020/11/6 2021/11/6 2022/11/6 (毎年続く) | 祥月命日(しょうつきめいにち) | ■回忌 ■=現在の年-亡くなった年+1 年忌(ねんき) 御正忌(ごしょうき) 正忌日(しょうきにち) 正日(しょうにち) |
一周忌以後の同月 | 2020/11月 2021/11月 2022/11月 (毎年続く) | 祥月(しょうつき) | |
故人が亡くなった日 から満6年後 | 2025/11/6 | 七回忌 | |
故人が亡くなった日 から満12年後 | 2031/11/6 | 十三回忌 | |
故人が亡くなった日 から満49後 | 2068/11/6 | 五十回忌 | 弔い上げ 遠忌(おんき) |
一般的な呼び方は太字にしてますよー
一周忌の法事を行う目的
では、一周忌の法事(一周忌法要)はなぜ行うのでしょうか?
一周忌法要の目的は次のとおりです。
一周忌法要は次の理由で重要な法要です。
したがって、四十九日法要と同じように亡くなった人の親族・親戚だけではなく、知人や友人も多く参列します。
一周忌の法事で「施主」が準備する8つのこと
一周忌の法事で施主が準備するのは次の8つです。
一周忌の法事で「施主」が準備する8つのこと
- 一周忌法要の日程を決める
- 一周忌法要の会場を決める
- 僧侶・住職の手配
- 会食(お斎)の準備
- 参列者へ連絡
- お返しの準備
- お布施の準備
- 法要・会食で挨拶する準備
それぞれかんたんに解説していきます。
施主がやること①:一周忌法要の日程を決める
日程調整
- 一周忌法要の日程を決めます。
- 命日当日が正式ですが、命日よりも前の土日に行います。
- 命日よりも後には行いません。
施主がやること②:一周忌法要の会場を決める
法要会場を決める
お寺や霊園 菩提寺へ日程調整します。
施主がやること③:僧侶・住職の手配
施主がやること④:会食(お斎)の準備
お斎(おとき)の準備
一周忌法要後に行う会食を料理店やメモリアルホール、お寺の併設施設などで行うなら、予約します。
コロナ禍において、お斎(会食)は行わない傾向が強いです。
施主がやること⑤:参列者へ連絡
参列者へ連絡
一周忌法要へ参列してほしい親戚・親しかったご友人などに連絡して、次の内容をお伝えしましょう。
- 日時
- 法要会場
- 会食有無
- 会食参加するか確認
- 服装(平服で)
施主がやること⑤:お返しの準備
初盆供養に御参加いただいた方々へのお返しを準備します。
お返しの準備
参列してくださった方々へお礼の品を準備します。
- Q初盆のお返しの相場は?
- A
いただく供物料(香典)の1/3程度で、「2~5000円」程度のお返しを準備します。
- Q初盆の「のし紙」の書き方は?
- A
のし紙の表書きは「志」 または 「粗供養」とし、「●●家」または「●●(苗字のみ)」と書きます。
- Q初盆のお返しの品物は?
- A
施主がやること⑦:お布施の準備
お布施の準備
一周忌法要で読経いただく僧侶・住職へお渡しするお布施を準備します。
相場は次のとおり。
僧侶・ご住職への お布施 | 相場 | 注意 |
---|---|---|
お布施 | 3~5万円 | 必須 |
お車代 | 5千円~1万円 | お寺でやるなら不要 |
御膳料 | 5千円~1万円 | 会食に参加しない場合に 必要 |
施主がやること⑧:法要・会食で挨拶する準備
法要・会食での挨拶準備
施主は法要および会食での挨拶を準備しておきましょう。
- 施主の「法要始まり」の挨拶
- 施主の「法要終わり」のお礼(挨拶)
- 施主の「会食(お斎)開始」の挨拶
- 施主の「会食(お斎)締め」の挨拶
会食を行わなければ、会食の開始・締めの挨拶は不要です。
施主挨拶例文は下記「一周忌法要の流れ(施主挨拶例文付き)」に掲載しています。
一周忌の法事で「参列者」が準備する2つのこと
一周忌の法事で参列者が準備するのは次の2つです。
一周忌の法事で「参列者」が準備する2つのこと
- 供物料(香典)を準備する
- お供え物を準備する
参列者がやること①:供物料(香典)」を準備する。
供物料(香典)を準備する
一周忌法要での香典は「供物料」と呼びます。
- Q供物料の相場は?
- A
供物料の金額相場は次のとおり。
亡くなった人との関係 会食なし 会食あり 祖父母 1万円~ 1~3万円 親 1万円~ 1~5万円 兄弟姉妹 1万円~ 1~3万円 親戚 1万円~ 1~3万円 職場関係・知人・友人 5千円~ 1万円 供物料の相場
- Q不祝儀袋の表書きは?
- A
供物料の表書きは「御仏前」または「御佛前」です。
御霊前はNGです。
参列者がやること②:「お供え物」を準備する
お供え物を準備する
- お供え物ののし紙は「黒白、双銀、黄白の結び切り」です。
- 表書きは「御供」「御供物」「御仏前または御佛前」にしましょう。
直接お渡しするときは「どうぞ御仏前にお供えください。」など、一言添えてお渡ししてください。
お花をお送りするのも良いでしょう。楽天だと直接郵送する方法も画像付きで説明が掲載されています。
かご盛をお送りする場合は⇩ですね。
一周忌法事の服装は「施主」も「参列者」も礼服が安牌
一周忌法事の服装は施主も参列者も「礼服」が安牌です。
喪主(施主)も参列者も、基本的に喪服を着用すれば失敗しません。
男性
- ブラックスーツ
- 黒のネクタイ
- 黒の靴
女性
- 黒で無地のワンピースやアンサンブル
- 黒のストッキング
- 黒の靴
- 黒いハンドバック
妊婦
- 黒や紺などのダーク系のゆったりとしたワンピース
- ローヒールやフラットな履物
子ども
制服があれば制服
男の子
- 白いシャツ
- 黒のズボン
- カーディガンOK
女の子
- 黒や紺などダーク系の色のワンピースや白いシャツ
- 黒っぽいスカート
一周忌法要の流れ(施主挨拶例文付き)
一周忌法要は次の流れで行われます。
- ステップ1ご住職が法事会場へ入場\ 一周忌の読経でお坊さんにお困りの場合は /相場安値で対応してくれます!
- ステップ2施主の「法要始まり」の挨拶
本日はご多忙な中、お集まりいただきありがとうございます。
それではこれより○○(戒名)の一周忌法要を始めさせていただきます。
それではご住職、よろしくお願いいたします。 - ステップ3読経・焼香
焼香の回数は「施主に合わせればOK」です。
- ステップ4施主の「法要終わり」のお礼(挨拶)
本日は、お忙しい中にもかかわらずご出席を賜り、ありがとうございました。
お陰様で故○○の一周忌法要を無事終えることができ、故人も安心し喜んでいることと存じます。
皆様には今後も変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
ささやかではございますが、別室にお膳をご用意しております。
ご多忙とは存じますが、お時間が許します限り、故人を偲び、おくつろぎいただければ幸いです。
本日は誠にありがとうございました。 - ステップ5お墓参り
お墓参りはしたり、しなかったりです。
- ステップ6施主の「会食(お斎)開始」の挨拶
本日はお忙しい中、お越しいただき、ありがとうございます。
おかげさまで一周忌法要も滞りなく済ませることができました。
これより、時間の許す限りご一緒に故人を偲びたいと思います。
それでは、ご唱和お願いいたします。献杯 - ステップ7施主の「会食(お斎)締め」の挨拶
本日はお忙しい中、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
そろそろお開きとさせていただきたいと存じます。
これからも変わらぬご交誼とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
ささやかですがお手元にお礼の品を用意しました。
お気を付けてお帰り下さい。
一周忌法要終わるまで「喪に服す(喪中)」、終われば「喪明け」
「喪が明ける」とよく言いますが、この一周忌法要をもって、喪明け、というのが一般的な考え方です。
一周忌法要終わるまで「喪に服す(喪中)」、終われば「喪明け」になります。
一周忌法要が終わって喪が明けるとできること一覧
一周忌法要を終えて、喪が明けると次の一覧のようなことができるようになります。
喪が明けるとできること | 備考 |
---|---|
年始・年賀の挨拶 | 喪中の年賀状や年始の挨拶は控えて、喪中の挨拶状を出します。 |
門松・しめ飾り・鏡餅などの正月飾り おせち料理やお屠蘇 | 喪中は、正月飾りを飾ったり、正月のお祝い料理を控えます。 |
初詣、神社の参拝 | 喪中(一周忌法要を終えるまで)は初詣はNG。 忌明け後(四十九日後)であれば一般的な神社の参拝は問題ない。 |
結婚式などの 慶事の開催・出席 | 喪中は、自分や身内の結婚式は避けるべき。 忌中は、結婚式などの慶事への出席は控える。 |
コロナ禍での一周忌法要はどうすべきかネット上での4パターンの口コミ
コロナ禍での一周忌法要はどうすべきか、とても悩ましいですよね。
母の一周忌がやってくる。どうしよう。
— かずみ (@sovabomb) November 6, 2020
父の時はこんなコロナなんか無かったからきちんと出来た。どうしよう。
親戚呼んでの法要会食もどうしよう。出来ないきっと。ごめん。ごめんよう。どうしたら
このように迷っている方が大勢いらっしゃると思います。
本当に大切な方が亡くなってしまった思いが溢れていて涙してしまいました。
その偲ぶ思いこそが、本来の「法要」「供養」になる。
あなたが悩みに悩みぬいて決めたことなら誰にも文句言えません。
実際にコロナ禍における一周忌では色々な供養をされています。
①会食(お斎)無しの事例
菩提寺で極々内輪の親族が参列しての法事。檀家がとても多い寺なので、これまで休日は数家の法事があったが今日の当家のみ。法要後、墓参りに行ったら、お隣のお墓には色鮮やかな盛り花が供えてあり、よく見たら造花だった。時節柄、会食はせず解散。法事もコロナ禍で様変わり。
— まーどんな (@mah_donna) November 3, 2020
会食は行わないケースが多いです。
②四十九日もまとめて納骨も
今週末は、父の納骨。コロナ渦で四十九日も新盆もお流れで、全部一つにまとめて一周忌に。これでやっと一区切りかな。
— 🍀cinna_mon🍀 (@mon_cinna_chien) November 6, 2020
暫くコロナ禍で集まって供養ができなかったことから、追善供養や法要をまとめて行うケースも。
③法要の参加人数はひとりでもOK
こんな経験はあんまりないだろうと思うが、母の一周忌と父の四十九日法要に一人で行ってきた。コロナ対策のためね。読経もご法話も何もかも私一人のためにして下さって感無量。隣に父と母が座ってる気さえしました。法事は亡くなった人のため、というか、自分のためですね。
— 白石 弥生 (@shiraishiyayoi) April 24, 2020
三密を避けるために、法要におひとりで行く方も。
故人からすれば、「遺族が元気に生きていくことを望む」でしょう。
④お墓参りのみ
一周忌(コロナ対策で別々に墓参りのみ)からの糀富さん(戸田みりん)へ。
— たけ (@uzumikan1) June 20, 2020
まずはラーメンから。
見た目濃そうな感じですが、鶏ガラのスープはあっさりしてて、麺と良く絡んで美味しい!
煮卵にもみりんを使ってるらしく、嫁さんが絶賛してました! pic.twitter.com/Vz23INhbdt
読経も無しで、お墓参りで済ませる方も。
このように、コロナに対する考え方は地域や状況によって異なり、「コレ」と言った正解はありません。
ぬくぬくも、家族・親戚と相談し、とても大好きだった祖父の一周忌はお墓参りだけにしました。
次の年忌法要は一周忌法要の翌年に行う「三回忌」
次の年忌法要は、一周忌法要の翌年に行う「三回忌」です。
その頃には、コロナ禍が落ち着いて、家族・親戚が一堂に会して故人を偲べると良いですね。
以上、ご参考になれば幸いです。