墓じまいしたい、と考える方が増えてきています。
しかし、墓じまいするには「離檀」が必要です。
離檀って何?
離檀って具体的に何をしたらいいの?
どのくらいお金がかかるのだろう?
離檀してしまったら葬儀や法事はどうしたら?
こんなお悩みにお答えします。
口に出して中々言えないかもしれませんが、実際は次のようなことで迷いますよね?
と思っている方も多いのではないでしょうか。
墓じまいするために必要な離檀についてのお悩みを解決します。
もし離檀しちゃったら、葬式や法事・法要での読経、戒名はどのように対応すれば良いのか困りますよね。
本当に費用的にも抑えられるのかもわかりにくいと思います。
3分くらいで、墓じまいに必要な離檀の方法や費用がわかりますので、ご一読いただけますと幸いです。
離檀(りだん)とは?
離檀(りだん)
とは?
お寺にあるお墓を移転または撤去して檀家を離れること
檀家(だんか)とは?
檀家(だんか)
とは?
特定の寺院に所属して、お布施や会費などを通して主に経済的に寺院を支援している家庭のこと
あなたが檀家になった、または檀家になっている寺院を「菩提寺(ぼだいじ)」といいます。
菩提寺(ぼだいじ)とは?
菩提寺(ぼだいじ)
とは?
あなたが檀家になった、または檀家になっている特定の寺院のことを「菩提寺(ぼだいじ)」といいます。
あくまで檀家になった〇〇寺が菩提寺なので、
その寺院が所属する真言宗や浄土宗などの宗派ごと属したわけではなく、
同じ真言宗や浄土宗などの寺院全てが菩提寺とは言いません。
離檀の目的2つ
離檀の目的
- 固定費だけでなく精神負担のスリム化
- お墓を移転・撤去するため遺骨を持ち出す
墓じまいで遺骨を別の菩提寺へ移転したり、永代供養墓へ移転したりするときも離檀します。
離檀の目的は主に次の2つです。
離檀の目的1:固定費だけでなく精神負担のスリム化
離檀の目的ひとつ目「固定費だけでなく精神負担のスリム化」は具体的に次のような思いを解決するものです。
離檀の目的2:お墓を移転・撤去するため遺骨を持ち出す
離檀の目的2つ目は「移転・撤去(墓じまいを含む)」をするためです。
過去帳
お墓の中に収められているお骨の情報が記されている
- 遺骨の数
- お名前
- 命日
- 納骨日
離檀にかかる費用相場
離檀にかかる費用相場は次の表のとおりです。
離檀にかかる費用①:離檀料
離檀料金
菩提寺に支払う離檀料の相場は、10~20万円程度。
3万円~15万円内で、法要1回分のお布施として納める程度の金額が目安。
離檀にかかる費用②:改装許可証の取得の費用
改葬許可申請書
新旧の墓地管理者に申請する「改葬許可申請書」にかかる費用は、遺骨1つにつき1000円。
- 改装を認可してもらうための申請書です
- 現在のお墓がある各市区町村の役所で届け出します
また次の資料も必要になります。
- 「埋葬許可証(埋葬されているということを証明するもの)」を現在遺骨が納骨されている墓地の管理者から発行してもらう必要があります。
- 「受入証明書(埋葬を受け入れてくれる証明書)」を引っ越し先の墓地管理者に発行してもらう必要があります。
離檀にかかる費用③:お墓の魂抜き 閉眼供養(移転元)、お墓の魂入れ 開眼供養(移転先)の費用
閉眼・開眼供養
移転元・先で閉眼供養・開眼供養に必要な費用相場は、3~10万円。
いわゆる魂抜き・魂入れで「お布施」として、移転元・先でそれぞれ支払います。
離檀にかかる費用④:墓石の撤去、区画の整地化の費用
墓石の撤去
整地
移転元の墓石や区画の整地にかかる費用相場は、約60万円程度
撤去と区画の整地化に伴う費用の相場は1平米あたり約15~20万円。
離檀にかかる費用⑤:遺骨の取り出し費用
遺骨の取り出し
遺骨を取り出すため石材店に支払う費用相場は、0~4万円程度。
石材店に依頼する必要があり、無料のところもあれば、遺骨数に応じて費用を求められる場合もあります。
離檀にかかる費用⑥:墓石運搬料
墓石運搬料
墓石を移転する場合に墓石を運搬する業者へ移転する費用相場は、20~80万円。
移転先の墓地でも現在の墓石を継続して使用する場合は運搬料が必要です。
墓石の大きさや移動距離によって異なります。
離檀にかかる費用⑦:墓石建立費
墓石建立費
新しくお墓を建立する場合にかかる費用は、200〜300万円。
移転先の墓地が他からの移転を認めていない、移転先の区画に現在の墓石のサイズが合わないといった場合は、新しく墓石を建てる必要があります。
離檀にかかる費用⑧:埋骨費用
埋骨費用
新しいお墓に遺骨を埋葬するためにかかる費用相場は、遺骨ひとつにつき3万円程度。
移転先の墓地を管轄する寺院などに支払います。
離檀の流れ6ステップ
実際に離檀するときの流れをかんたんに解説していきます。
離檀ステップ①:離檀の理由を明確にする
離檀のステップ①では、以下のように、離檀の理由を明確にします。
離檀ステップ②:移転先菩提寺から「受入証明書」を取得する
離檀のステップ②では、移転先(改葬先)の菩提寺(管理者)から「受入証明書」を取得します。
離檀ステップ③:移転元菩提寺から「埋蔵証明書」を取得する
離檀のステップ③では、離檀の意思を移転元(改葬元)である菩提寺の住職お伝えし、ご理解を得たうえで「埋蔵証明書」を取得する。
- 離檀の理由は「一身上の都合により」でOK
- 離檀の時期
- 離檀届提出の日付と署名、捺印
離檀ステップ④:市区町村へ「改葬許可申請書」を提出する
離檀のステップ④では、市区町村へ「改葬許可申請書」を提出します。
改葬許可申請書には、「現在の菩提寺」の証明印と「移転先の菩提寺」の証明印が必要になります。
離檀ステップ⑤:移転元の菩提寺に「離檀届」を提出する
離檀のステップ⑤では、移転元の菩提寺に「離檀届」を提出します。
離檀届については、求められる寺院もあります。
離檀の意志、理由、時期、提出日、署名、捺印があれば問題ありません。
>例文はコチラ
離檀ステップ⑥:「離檀料」を支払う
離檀のステップ⑥では、離檀料を「お布施」という形で離檀料をお渡しします。
- これまで「お墓の管理してくれた」「葬儀・法要でのお勤めいただいた」のお礼
- お墓撤去の迷惑料
- 「改葬許可申請書」「埋蔵証明証」手続き料
離檀料のお渡し方法は袱紗につつんでお渡しします。
- 「お布施用の封筒」または「白封筒(郵便番号枠無し)」
- 表書きは「お布施」
- その下に「〇〇家」と苗字を入れる
離檀届の例文は?
離檀届
〇〇寺住職 〇〇様
本日を以て、一身上の都合により〇〇寺から離檀いたします。
令和〇〇年〇月〇日
住所:〇〇県〇〇市1-2-3
氏名:〇〇 〇〇 印
離檀届は、離檀の意思をお伝えしたときにお寺専用の書式があれば、そちらを使います。
特に指定の書式が無ければ、例文は⇧のようなかんたんなものでOKです。
高額な離檀料を求められた場合は?
高額な離檀料を
求められた
- 第三者、行政書士・司法書士・弁護士へ相談
- 埋蔵証明書を発行してくれない→市区町村役場に相談
離檀したら葬儀・法要はどうしたら?
離檀したあとの葬儀・法要
「お坊さん便」などのお坊さん手配サービスがあり、3万円程度で、どの宗派にも対応したお坊さんを呼べます。
特に関わりが無くともお坊さんが呼べるのは現代的でありがたいですよね。
仏壇や位牌の供養整理処分はどうすれば?
仏壇や位牌の
供養・処分
仏壇整理処分専門業者がありますので活用しましょう。
墓じまいに伴い、永代供養を考えている方は「お墓は不要!?永代供養を選択して後悔する「期限」と「改葬不可」」を是非ご覧ください。
終活に関連した記事は「終活は何をしたらいい?エンディングノート・遺言書・葬儀・墓じまいまとめ」にまとめていますので、是非ご覧ください。
以上、ご参考になれば幸いです。