終活ブームで墓じまいして「永代供養」を選択する人が増えています。
「永代供養にすると安くなるって聞いたけど、ホント?」
永代供養のお墓には「永代供養墓」「納骨堂」「自然葬(樹木葬)」があるけど、どれがいいの?
こんなお悩みにお答えします。
永代供養と言ってもどのお墓の形式がたくさんあって、どの形式が良いの迷いますよね?
という方が多いのではないでしょうか。
この記事では、永代供養とは何なのか、本当に永代供養を選択すべきかのお悩みを解決できます。
ぬくぬくは永代供養を選択しないことにしたよー
3分くらいで、本当に永代供養を選択すべきか否かを判断できますので、ご一読いただけますと幸いです。
永代供養とは?
お墓参りを様々な事情でできない人に代わり、寺院や自治体などが続く限り、遺骨を供養・管理するシステムのことで
墓守に変わって、霊園や寺院が続く限り、遺骨を供養・管理
してくれます。
「永代供養」と言っても「永遠」ではない。霊園や寺院が続く限りです。
「永代供養」の文字面を見ると、永久に、永遠に管理してくれそうに見えますが、
霊園や寺院が続く限り
ですので、「永遠に供養してもらえる」というわけではありません。
もし、霊園や寺院が倒産した場合
もし、霊園や寺院が倒産した場合は次のとおりです。
永代供養するときに「永代使用料」を支払って得られる「永代使用権」
永代供養するときには「永代使用料」を支払います。
永代使用料を支払うと「永代使用権」を取得できます。
永代供養するときに支払う「永代使用料」とは?
永代使用料とは、お墓を建てるときに寺院墓地や霊園から墓地を借りる際に支払う料金のことです。
永代使用料を支払うと永代使用権を得ることができ、檀家をやめたり、改葬したりするまで墓地を使用することができます。
永代使用料を支払うと取得できる「永代使用権」とは?
永代使用権とは、寺院墓地や霊園と墓所使用契約を結んで、墓地を使用することができるようになる権利のことです。
お墓の引っ越し(改葬)をする際は、寺院墓地や霊園へ更地にして墓地を返還する必要があるため、その時点で永代使用権は消滅します。
普通のお墓(一般墓)と永代供養の違い
普通のお墓(一般墓)と永代供養の違いは次の表のとおりです。
普通のお墓(一般墓) | 永代供養 |
---|---|
墓石購入 | 墓石の購入は不要。 戒名(法名)を彫る場合、その費用のみ |
永代使用料を支払って墓地の永代使用権 | 最初に永代使用料を支払うのみ |
お墓の管理料が毎年かかる | 永代使用料に含まれる |
寺院墓地の場合、檀家になるのでお布施や寄付 | 管理料などの維持費はかからない |
供養のため、お彼岸・お盆などにお墓参りを行う | 供養を寺院や霊園へお任せできる |
永代供養の方法に応じたお墓の種類と費用
永代供養には次の3種類があります。
永代供養墓
永代供養墓は、屋外にあるのが一般的で、4種類あります。
単独墓(個別墓)
一般的なお墓と同様に、個人ごとに墓石を建てるお墓です。
「33回忌まで」など一定期間は単独で供養ができます。
期間を過ぎたら、合祀墓へ改葬し、合祀されます。
集合墓
シンボルとなる石碑や石塔がひとつ建立されているお墓です。
納骨するスペースが個別に分けられています。
期間を過ぎたら、合祀墓へ改葬し、合祀されます。
合祀墓(合葬墓、共同墓、合同墓)
納骨するスペースが区分されていません。
骨壺から遺骨を取り出して、他者の遺骨と交えてひとつのお墓で合祀されます。
したがって、遺骨を特定できませんので、いったん合祀すると改葬(取り出し)できません。
永代供養墓の単独墓、集合墓や、樹木葬で永代供養期間の「13年」「17年」「33年」などの期限を迎えると、この形式で供養されます。
納骨堂
屋内に遺骨を安置できるスペースがあり、家族用や夫婦用、ひとり用などのタイプがあります。
「霊廟タイプ」と「ロッカータイプ」があります。
霊廟
上段に仏壇、下段に納骨する壷を安置するかたちです。
ロッカー
ロッカーのような形をした壇が多数あるかたちです。
中には、個別に故人の壇があり、遺骨も個別に納められます。
自然葬
樹木葬
永代供養墓と同様、単独墓、集合墓があって、期限を迎えたら最終的に合祀墓で供養されます。
「山林で行う里山樹木葬」と「霊園や施設内で行う公園樹木葬」があります。
散骨
火葬した遺骨を海や山で撒く供養方法です。
永代供養墓で墓誌(霊標)に名前を彫るのは必須?
墓誌(霊標)とは、そのお墓に埋葬されている方の情報を記す石板のことです。
必ずしも名前を彫る必要はありません。
墓誌自体も必ずしも建てなければならないものでもありません。
しかし、どの人が眠っているのか、判別するためにあった方がよいでしょう。
永代供養のメリット2つ
永代供養のメリット①:普通のお墓(一般墓)よりも費用負担が少ない
永代供養のメリットの1つ目は
が軽減できるため、一般的なお墓よりも費用負担が少なく済みます。
永代供養のメリット②:宗派を問わず、誰でも利用できる
永代供養のメリット2つ目は、寺院墓地だと、その寺院の宗派の習わしに従うことになりますが、永代供養墓であれば、宗派を問わず受け入れてもらえます。
永代供養のデメリット2つ
永代供養を選択するときに注意すべき点が2つあります。
永代供養のデメリット①:個別供養に期限があり、期限後は合祀される
永代供養のデメリット1つ目は、依頼先にもよって異なりますが、個別供養するのは3年、13年、17年、33年など、期限があります。
その期限を迎えると、期限後は、骨壺から遺骨を出して、他の遺骨と合わせて祀る(合祀)されます。
永代供養のデメリット②:合祀後は遺骨を取り出しできない
永代供養のデメリット2つ目は、合祀すると、骨壺から遺骨を出して他の遺骨と合わせて供養されるため、その人の遺骨を特定できなくなります。
したがって、合祀以降、遺骨を取り出しできなくなります。
家族が引っ越しなので遠く離れても、引っ越し先近くの永代供養墓などに改葬(遺骨の引っ越し)できなくなります、
浄土真宗に永代供養は無い!けれど永代供養はできる!
浄土真宗では、死者は亡くなるとすぐに浄土へたどり着き、成仏し、仏になるという教えです。
供養は、死者が迷わず浄土へ行き、成仏できるように、読経や祈りを捧げる「追善供養」のことです。
浄土真宗においては、亡くなられた方は、既に成仏しているため、浄土真宗では、永代供養は存在しません。
浄土真宗で、寺院や霊園へ、永代供養を相談する場合
浄土真宗に「永代供養」という考え方はありませんが、実質「永代供養」と同様に、墓守いただけるような対応はできます。
相談する際は
「後継者がいなくなっても利用できるお墓を探しています」
として相談しましょう。
ぬくぬく自身が永代供養を選択しない4つの理由
私自身が永代供養を選択しない理由は上の4点です。
永代供養をしない背景にはさらに4点の事情があります。
- 現在、既にぬくぬく家では一般墓が存在しています。
- 中には既に祖先が5柱存在しており、全て永代供養しなければならないため、費用がかさみます。
- 墓守後継者も存在しており、寺院との関係も特にこれといって不満はありません。
- 歯に衣着せぬ物言いをすれば、浄土真宗は他の宗派よりも「楽」。
以上から、ぬくぬくが永代供養を選択するに至らない理由です。
お墓は不要!?永代供養を選択して後悔する「期限」と「改葬不可」 まとめ
永代供養とは、墓守に変わって、霊園や寺院が続く限り、遺骨を供養・管理してくること。
霊園や寺院が倒産した場合は、
- お墓はなくならない
- 永代供養契約が終了する
- 永代供養契約終了に伴い、合祀される
- 永代供養料は戻ってこない
永代使用料とは、お墓を建てるときに寺院墓地や霊園から墓地を借りる際に支払う料金のこと。
永代使用権とは、寺院墓地や霊園と墓所使用契約を結んで、墓地を使用することができるようになる権利のこと。
普通のお墓(一般墓)と永代供養の違い
普通のお墓(一般墓) | 永代供養 |
---|---|
墓石購入 | 墓石の購入は不要。 戒名(法名)を彫る場合、その費用のみ |
永代使用料を支払って墓地の永代使用権 | 最初に永代使用料を支払うのみ |
お墓の管理料が毎年かかる | 永代使用料に含まれる |
寺院墓地の場合、檀家になるのでお布施や寄付 | 管理料などの維持費はかからない |
供養のため、お彼岸・お盆などにお墓参りを行う | 供養を寺院や霊園へお任せできる |
永代供養の方法に応じたお墓の種類と費用
終活に関連した記事は「終活は何をしたらいい?エンディングノート・遺言書・葬儀・墓じまいまとめ」にまとめていますので、是非ご覧ください。